賃料の増額をしたいと思ったら…

ビルをお持ちのオーナー様にとって「賃料の増額」は常に頭の片隅にあるキーワードだと思います。今回は、賃料の増額をするタイミング、賃料の増額をするときの流れをご説明します。

 

 

まず、賃料の増額をするタイミングですが、オーナー様が「増額したい」と思ったときです。ですが、唐突に賃料の増額というのは入居テナント様に伝えづらく、苦い顔をされるでしょう。このことが原因で入居テナント様との関係が悪化し退去してしまったというケースもあるのではないのでしょうか。そんな中、もっとも賃料の増額を言い出しやすいタイミング、それは契約更新をするタイミングです。契約更新になると新たな契約期間となり契約書も書き換えることになります。このタイミングで賃料の増額をするというオーナー様が多くいらっしゃり、入居テナント様にも比較的伝えやすくベストなタイミングと言えるでしょう。契約によっては法定更新になっており、契約書の書き換えを行わないこともありますので、お持ちの契約書をご確認下さい。現在と契約当時とは状況が異なる為、更新時に契約書の書き換えをお勧めしております。当社では、更新手続き代行業務を承っておりオーナー様と入居テナント様の関係を保ちつつ、賃料を増額する交渉支援等を行っております。

■参照:更新手続き代行業務

 

賃料の増減を正当に主張できる要件

①土地若しくは建物に対する租税その他の負担の増大

②土地若しくは建物の価格の上昇その他の経済事情の変動

③近隣同種の建物の借賃と比較して不相当となったとき

 

上記①から③は借地借家法第32条で定められており、いずれかに該当すれば契約更新のタイミングに関わらず入居テナント様へ賃料の増額を行えますが入居テナント様から賃料の減額を主張される可能性もあります。

上記①から③のような理由があったとしても賃料を増額することにすぐに入居テナント様が応じてくれるものではありません。また、上記の根拠を示す資料をオーナー様ご自身で収集する必要もあり労力を要します。当社では不動産会社専用のサイトや「商業マーケティングレポート」という当社独自のツールでお持ちの物件に近い条件で他物件の募集賃料等を瞬時に検索するサービス(※1)を使い増額をお考えになっているオーナー様のお役に立てると思います。また、当社のグループ会社のイリオスでは店舗の仲介を行っており、現在の賃料が妥当なのか、入居テナント様が退去してしまったら現在の賃料で成約することは難しいのか等のアドバイスをさせて頂きます。

 

賃料の増額をするときの流れですが、まずは入居テナント様に書面で通知しましょう。入居テナント様との話し合いの場を設け、増額を行う客観的資料・理由を提示すると入居テナント様の理解を得やすいです。当事者間で賃料の増額について合意できればいいのですが、合意できなければ第三者を巻き込んだ話し合い、費用が発生します。また、オーナー様の個人的な事情による賃料の増額は難しくなります。

当事者間で合意できなければ、裁判の前に調停の申し立てをします。第三者を含めて話し合いで円満に解決を図ろうとします。増額希望の賃料が本当に適正なのかということを第三者に証明しなければなりません。そのため、より専門的な知識・資格を有している不動産鑑定士等に依頼し賃料の増額が適当だという資料等を作成する必要があります。調停のための費用(※2)や解決までの期間(概ね3ヶ月)、不動産鑑定士への調査依頼費等(※3)がかかってきます。

調停でも合意できなければいよいよ裁判となります。しかし、裁判費用(※4)や弁護士費用(※5)、また裁判が完了するまで相当期間がかかり、必ずしも裁判の結果がオーナー様の求めるものではないかもしれません。裁判にかかる費用や時間と現在の賃料を比較して、それでも賃料の増額をしたいと思えば裁判を行いましょう。

 

以上が賃料の増額をするタイミング、賃料を増額するときの流れになります。当社では更新業務のみでなく日々の入居テナント様とのやり取りもオーナー様に代わり行っております。また、賃料を増額通知するときの書類や賃料を増額したときに取り交わす書類等の作成も行っております。賃料を増額したい、本当に賃料が適正なのか、他の建物はどうなのか等を思いましたら当社総合施設管理に相談、お問い合わせ下さい。

■参照:家賃管理業務

■参照:契約関係書類作成業務

 

参考費用

※1 商業マーケティングレポート 500円~2,000円
※2 調停費用 500円~
※3 不動産鑑定士への調査費用 30万円~80万円(建物規模による)
※4 裁判費用 1,000円~
※5 弁護士費用 0円~50万円+賃料増額分の5%~20%の5年分(弁護士事務所による)

 

By | 2019年8月21日

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