「設備警報盤から警報が鳴っています」と連絡があった場合の対応方法 ~汚水設備編~

入居テナント関係者から、「警報が鳴っています」と連絡を受けたオーナー様もいらっしゃるのではないでしょうか。その中でも給排水設備の汚水設備に関する対応方法をご紹介いたします。緊急時に対応ができるように、下記フローチャートを例に解説いたします。
あくまでも一般的な例を踏まえてのご紹介になります。ご参考までにご利用ください。

皆様が所有されているビルは下記のような設備盤が設置されており、汚水設備に異常があった場合に赤枠内盤の異常がある箇所のランプが点灯し、ブザーにて異常を知らせます。

※設備盤は建物毎に様式が異なるため、一例としてご覧ください。設備盤が無く、電源の入り切りのみのタイプもございます。

 

 

 

槽内設備不具合

■水位計(フロート)の誤作動

スカム(汚泥)が水位計に絡まり、始動水位が反応せず、排水ポンプが作動しないため、地上への排水不可
貸主または管理関係者が下記の順番で対応して下さい。

  1. まず始めに汚雑排水槽につながっている配管の水の使用を中止頂くよう借主へお伝え
  2. 次にポンプ操作盤にて自動から手動に切り替えて、排水ポンプの作動をする。(3分間程)
  3. 手動で作業後、自動運転に必ず戻す。
    *1-3手順後、作業結果を設備業者へ連絡。
    問題なければ、借主へ水の使用再開の連絡を行い、完了。
  4. 是正されない場合、汚雑排水槽内の汚物(スカム)及び汚水の排出を行った上で調査及び工事完了後、借主へ水の使用再開の連絡を行う。
    ※手順3で復旧した場合は、水位計(フロート)の交換及び水位計設置位置の是正等を検討する必要があります。

 

■排水ポンプ誤作動によるアラート(警報音)

排水ポンプの故障および絶縁値低下によるポンプ機能不全
下記の順番で借主へ対応をお願いして下さい

  1. まず始めに汚雑排水槽につながっている配管の水の使用を中止頂くよう借主へお伝え
  2. 次にポンプ操作盤にて自動から手動に切り替えて、排水ポンプの作動をする。(3分間程)
  3. 手動で作業後、自動運転に必ず戻す。
    *1-3手順後、作業結果を設備業者へ連絡。問題なければ、借主へ水の使用再開の連絡を行い、完了。
  4. 是正されない場合、汚雑排水槽内の汚物(スカム)及び汚水の排出を行った上で調査を依頼の上、工事完了後、借主へ水の使用再開の連絡を行う。

 

 

排水管不良(横菅)

■排水ポンプは正常作動しているが、槽内の汚水及びスカム(汚物)が排出されない場合

排水ポンプから地上への排水桝までに詰まり等の異常
下記の順番で借主へ対応をお願いして下さい

  1. まず始めに汚雑排水槽につながっている配管の水の使用を中止頂くよう借主へお伝え
  2. 次にポンプ操作盤にて自動から手動に切り替えて、排水ポンプの作動をする。(3分間程)
  3. 手動で作業後、自動運転に必ず戻す。
    *1-3手順後、作業結果を設備業者へ連絡。
    問題なければ、借主へ水の使用再開の連絡を行い、完了。
  4. 是正されない場合、給排水事業者に配管高圧洗浄を依頼の上、工事完了後、借主へ水の使用再開の連絡を行う。

 

排水管不良(縦菅)

■ビル内の全借主から「トイレなど使用できない」と連絡があった場合

地上の排水桝に詰まり等の異常
下記の順番で借主へ対応をお願いして下さい

  1. まず始めにビル内全利用者に水の使用を中止頂くよう借主へお伝え
  2. 給排水事業者に調査を依頼の上、是正工事を手配する。
  3. 工事完了後、ビル内全借主に水の使用再開の連絡を行う。
    警報盤からのアラート(警報音)の中には特に異常が見られなかった誤作動ということもあるので警報音が鳴っている場合は、速やかにポンプ操作盤および各借主に給排水状態を確認することが大事です。

 

以上、大きく分けて3つの事例をあげて解説してきましたが、事故が起きてからポンプ操作盤の操作で解決できれば良いのですが、そうではない場合、給排水事業者などへ依頼をしなければなりません。緊急時に対応ができるように、設置場所や操作盤の種類を確認頂くことをおすすめ致します。

 

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By | 2024年4月8日

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