鍵の役割、取り扱い、種類について

はじめに

1.鍵の役割について
 鍵は専有区画や住居への不法侵入を防ぐために重要なものとなります。ビルオーナーにとって物理的なセキュリティの中核であり、
 貸与・管理には慎重さが求められます。

2.鍵の管理について
 鍵の管理には、①ビルオーナーが直接行う場合と、②管理会社が代行する場合の2つのパターンがあります。
 一般的にはビルオーナーが管理を行いますが、状況に応じて不動産管理会社が預かり、保管を行うことも可能です。
 鍵はオーナーの所有物であり、テナントや住人といった賃借人は、オーナーの許可を得たうえで使用・管理を行う必要があります。
 また、原則として無断で鍵を複製することはできません。安全を守るためにも、必ず正規の手続きに従うことが大切です。

3.鍵の作成、交換について
 鍵の作成は、原則としてメーカーに依頼して行います。純正キーはメーカー工場でオリジナルとして製造され、品質と防犯性が保証されています。
 なお、スペアキーについては、ホームセンターや専門の鍵業者で作成してもらうことも可能です。
 賃貸借契約の解約時や、賃借人が鍵を紛失してしまった場合には、セキュリティ確保のためシリンダー(鍵穴部分)の交換を行うことが原則となります
 シリンダーの種類によって費用は異なりますが、一般的な交換費用の目安は10,000円~25,000円前後です。
 費用の負担については基本的にオーナーが負担しますが、紛失や破損など賃借人に原因がある場合は、賃借人負担となることが一般的です。

4.鍵の取り扱いに関する注意事項
 ①鍵の管理者の明確化
  ビルオーナーは、建物における鍵の管理担当者を明確にし、その責任の所在をはっきりさせておくことが大切です。
  管理体制を明確にすることで、鍵の紛失や不正利用といったトラブルを未然に防ぐことができます。
  また、点検業者や賃借人などに一時的に鍵を貸し出す場合には、「鍵預かり書」などの書面を発行し、貸与記録を残すことが必要です。
  万が一の紛失や事故に備え、責任の所在と管理履歴を明確にしておくことが、建物全 体の安全を守る第一歩となります。

 ②鍵の所持について
  ビルオーナーは緊急時の場合に備えてマスターキーや各専有区画の鍵を所持・保管しておくことが推奨されます。
  もちろんビルオーナーであっても入居者の許可を得ずに専有区画である店舗や居室に入ることは法律上の住居侵入罪に問われる可能性があり、
  無断で入ることはできません。ですが、緊急時の場合(安否確認が必要、留守中に火災が発生している等)は正当な理由とされる可能性があり、
  適切な措置をとることが求め られますので普段から適切に鍵を所持・保管しておく必要があります。

一般的な鍵の種類について

一般的に使われている鍵についてご紹介いたします。

①ディスクシリンダー
 かつては広く利用されていましたが、ピッキング(特殊な工具を入れて解錠すること)が容易であることから、現在は製造されていません。
 使用中であれば防犯性の高い鍵に交換することが推奨されます。

②ロータリーシリンダー
 現在最も普及しているシリンダーで、ディスクシリンダーとほぼ同じ構造ですが、タンブラーの構造はより防犯性を高めており、
 ピッキングに対する防犯性能を備えています。

③ディンプルキー
 表面にディンプル(くぼみ)のある鍵で上下左右のピンに加え、斜め方向にもお印が備わっているため簡単にはピッキングできない構造になっています。

④カードキー
 カードタイプの鍵でセンサーにかざして解錠します。プラスチック製やテレホンカードタイプがあります。
 磁気不良や本体の故障が起こる可能性もあります。

  ⑤キーレックス
   扉に取り付けて暗証番号で解錠することができる鍵となります。番号は変更可能でシリンダー交換は不要となります。

鍵の種別について

①マスターキー
 マスターキーとは複数の錠を1本の鍵で解錠することができる鍵となります。「親鍵」とも呼ばれています。マスターキーは建物全体の
 セキュリティに大きくかかわるので、厳重な管理が必要です。盗難や紛失、第三者への譲渡が起こらないようにしなくてはいけません。

②純正キー
 純正キーとは最初からシリンダーとセットになっている鍵で「鍵メーカー」の名前とともにキーナンバーが刻印されています。
 スペアキーを作成する際は純正キーが必要となります。
 純正キーを紛失してしまうと複製キーを作成することができなくなってしまうため保管しておくことが推奨されます。

③複製キー
 複製キーとは純正キーをコピーした鍵で「合鍵メーカー」と商用番号が刻印されています。
 刻印されているメーカー名でそれぞれの違いが分かるようになっています。

まとめ

鍵の管理は、建物の安全と安心を守るうえで欠かせない大切な要素です。日ごろから正しい知識と適切な取り扱いを心がけることで、
思わぬトラブルを防ぎ、安全で円滑な物件管理を実現することができます。

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By | 2026年3月2日

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