空室の多い中小のオフィスビルの稼働率を上げるには

景気回復を受けて都市部を中心に統計上では賃料にも回復の動きが出始めています。

特に近年では、「近」(駅から近い)、「新」(築年数が新しい)、「大」(フロア面積が大きい)といったキーワードで事務所を探すケースが多く、築年数の経過している中小ビルについては特に優劣の二極化が進んできています。さらに東日本大震災以降、防災への対応ニーズも増加しており、今後、テナントの入居するビルの選別化が進んでいくと思われます。そうした中で、ただ待っているだけでは解決できないかと思います。ビルの稼働率を上げるために、以下の内容を実践することが解決への近道だと考えます。

ソフト面

  • 業者選定
    不動産会社にも住宅専門、店舗専門、募集物件により得意不得意があります。事務所として利用いただく物件に、住居専門の不動産会社に委託することにより、募集の打ち出し方が変わります。今お願いしている業者が事務所物件の募集に強い業者であるかどうかをご検討する必要があります。
  • 募集条件
    現状について近隣と比較し、価格が妥当であるか精査をしていただく必要があると思います。明らかに近隣相場と比較し、賃料・管理費が高いのであれば募集賃料を見直しを検討する必要があります。初期費用があまりにも高い場合、敷金の見直し及び契約後の賃料発生に関し、一定期間賃料無償(フリーレント *1)にする提案も必要になります。

ハード面

(専有部分)

  • 室内面積
    近隣にどんな物件があるか調査をしたうえで、募集物件の面積が近隣募集物件と比較し、広すぎて市場で求められている物件とは異なる場合、場所によっては、室内を分割して貸し出すことも空室改善の対策になります。実際に当社も同様の提案を行い、成約に至った実績がございます。

  • 事務所運営にあたり、コンピュ―ターが普及しネットワーク配線の本数が増えております。室内にて配線が入り組むことは、室内が汚い印象を受けるため、OAフロア *2で配線がスッキリしていることをテナントは望んでおります。事務所を運営するにあたり、OAフロア *2であることは、物件を探しているテナントにとって決め手の1つです。
  • 管理
    事務所には多くの貴重品が存在するため、貴重品管理は常に必要になります。そのため、機械警備を各部屋ごとに導入されているかどうかをテナントは確認するポイントにしています。募集物件で機械警備が入っていない場合は、導入をお勧めします。

 

(共用部分)

  • 建物外観
    入居希望者が物件を確認し、外壁が汚れていたり、傷ができている場合があります。物件を探している中で、募集資料を見て興味をもってから、内見することになり、1番はじめに確認するのは募集物件の外観になります。あまりにも、汚れが目立ち、傷ができているような物件は、外壁の塗り替え等を含め実施していく必要もあります。
  • エントランス
    エントランスは、入居希望者が内覧に来られた際に建物外観と同様、ビルの印象を決める重要な場所になります。見た目が明るい印象になるようリニューアルすることで入居検討者の目を引くことができます。労働者にとって、事務所内はもちろん、ビル内も綺麗であることは気持ち良く働く上でモチベーションの上がることの1つです。エントランスをリニューアルすることは入居希望者の目をひかせる手段になります。
  • 管理
    入居しているテナントは貴重品を事務所に多く保管しています。テナントの貸室内にも機械警備をかけることはもちろん、安全面を考えると全館警備を導入しているビルはより入居テナントに安心を与えます。機械警備を導入されていないのであれば、導入を検討するのも1つです。

 

このように募集条件の見直しや、上記の通り、ビルのハード面を見直しすることにより、稼働率を上昇させることに繋がるかと思います。ソフト面の見直しは定期的に行う必要があります。ハード面の見直しにつきまして、1度に全て対応することは難しいかと思いますが、特にエントランスのリニューアルにて印象を良くすることにより、ビルの価値を上げ、空室率の改善にも繋がるかと思います。

ソフト面、ハード面に関し、適切にアドバイスをもらえる不動産会社と組むことが良い方向に繋がるかと思います。当グループでは店舗のみでなく、オフィスビルの募集も実績がございます。持ちビルの空室にお困りのオーナー様は1度、ご相談いかがでしょうか。

 

〔言語の意味〕

*1 フリーレント:テナント入居から一定の期間、賃料を無償にすることです。

*2 OAフロア:床の上にネットワーク配線などのための一定の高さの空間をとり、その上の別の床を設け二重化したものです。

 

 

By | 2016年8月22日

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