商店街を活性化するヒント

商店街で店舗を経営されているオーナー様、または商店街の中の店舗をテナントへ貸されているオーナー様の中には、イオン等の大型ショッピングセンターが郊外に開業することで多大なる影響を受け、店舗経営や賃貸業が苦境に立たされているという方も少なくないと思います。

 

ただ、昨今のショッピングセンターは、新規出店すれば既存のショッピングセンターで売上が低迷している施設を廃業する。つまり、スクラップ&ビルドで、決してバブル期のような勢いに任せた出店戦略ではないようです。厳しい環境の中でも成功する商業施設は、時代のトレンドを的確にキャッチして、常にお客様に対して新しい価値を提供することができるかが重要で、エンターテイメント(娯楽)やカルチャー(文化教養)、レストラン(飲食)、フード(食物販)等を融合し、立地や規模によりその業種構成比を変える。これが現在のショッピングセンターの一般的な出店戦略になります。

 

自分たちの商店街は昔も今も活気があり「郊外の商業施設なんかには負けてない」という環境であれば問題無いですが、「ウチの商店街はかなり厳しい」という状況であれば、早期に改善しなければなりません。しかし、何をすればいなくなったお客さんを取り戻せるのか?こうすれば必ず再生できるという施策や企画を生み出すことは、専門のコンサルティング会社でも難しいことではあります。

それでは、「なぜお客さんが商店街に来ないのか?」と考えたときに、「郊外型のショッピングセンターの魅力は何なのか?」を考えればヒントが見つかるかもしれません。自宅から車で数十分かけてわざわざ買い物に行く郊外型ショッピングセンターは、規模が大きくなればそれだけ「ワンストップショッピング」が可能になり、お客さんにとっては魅力です。つまり、ひとつの大きな店舗で日常の買いたい物がすべて揃うということです。

でも、その昔、その役目を担っていたのは駅前商店街だったはずです。自宅から歩いて行けて、商店街に行けば日常品はなんでも揃い、週末は家族で楽しめる繁華街であったはずです。ところが、後継者不足から商売を廃業するオーナー様や、売上不振から商売替えするオーナー様等、事情はさまざまあれど、常連だったお客さんの足が遠退く一因は、買い物したい店が無くなってしまったという点にあるといえます。

そこで、集客力のある郊外型の商業施設のテナント構成を学ぶことで、自分たちの商店街に足りない要素を発見することはできないでしょうか。その一例として、スーパーを中心とした比較的中・小規模なショッピングセンターのテナント構成を以下に挙げてみます。

 

スーパーと相性の良いテナントとしては、

  1. ドラッグストア
  2. 100円均一ストア
  3. 総合衣料品店
  4. 靴店
  5. メガネ店
  6. 子供衣料店
  7. クリーニング
  8. 手芸店
  9. 生花店
  10. 美容室、理容室
  11. マッサージ店
  12. 子供教室、塾
  13. 和・洋・中レストラン
  14. クリニック各科目

このように列挙してみたテナントはどれも商店街にある、またはあった店舗ではないでしょうか。確かに、大手チェーンであればそれなりの商品力はあるかもしれませんが、業態としてみれば特段の珍しさは無いはずです。もし、商店街の中に欠落している商店は何かと考えたとき、上記のテナント業種が参考になるでしょう。また、自らの商売を廃業して大家業への商売替えをされる際に、自分の店舗をどんな業種のテナントに貸そうかと考えるときや、家業の商売を業態変更するときの業種選定のヒントにしていただければと思います。

 

最後に、成功しているショッピングセンターの真似をしていれば、商店街が活性化するというわけではなく、商店街には商店会があると思いますので、そこで自分たちの商店街の将来像を真剣に考えることが重要です。大家業のオーナー様であれば、賃料が高額なら業種はなんでも良いという感覚では、魅力ある商店街を作ることは難しいでしょう。なお、商店会が実質的に機能していない状況であれば、商業施設のプロパティ・マネジメント業務等に長けた会社にコンサルティングを依頼しても良いと思います。但し、一般的な大手商業PM(プロパティマネジメント)会社は商業施設内の管理運営がメインになるので、ショッピングセンターを商店街に見立て、柔軟な提案ができるような商業専門のPM会社を探すことが肝要です。

 

 

By | 2017年5月16日

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