償却資産税

ビルにかかる固定資産税は、土地・建物の他に、土地・建物の「償却資産」にも課税されます。これが償却資産税です。

「償却資産」と「償却資産税」の関係は?

⇒企業が保持する土地・家屋以外の機材や設備の事を「償却資産」といい、課税標準額が150万円以上の場合には申告が必要です。ただ、日本の多くの自治体では、免税点制度(=課税標準額150万円未満であれば課税しない)の適応が一般的となっております。

ビルオーナー様に対象となる、よくある具体的なものとしては、以下のようなものが含まれます。

  • 構築物: 舗装路面、門、塀、緑化施設、屋外広告塔、駐車場設備など
  • 機械及び装置: エレベーター、リフト、エスカレーター、自家発電設備、受変電設備、ボイラーなど
  • 工具、器具及び備品: 業務用エアコン(ビルに備え付けの大型のもの)、非常用照明、消防設備など

1.評価額

償却資産の評価額は、取得価格を基礎として、取得後の経過年数に応じた価値の減少(減価)を考慮して算出されます。

評価額の計算式:

  • 前年中に取得した資産: 取得価額 × (1 – 減価率 ÷ 2) = 評価額
  • 前年より前に取得した資産: 前年度の評価額 × (1 – 減価率) = 評価額
  • 減価率: 資産の種類や耐用年数に応じて、地方税法で定められた減価率が適用されます。
  • 残存価額: 取得価額の5%が下限となり、耐用年数が経過しても事業に利用できる状態である限り、この5%が課税対象となります。

最終的な固定資産税額は、「償却資産の評価額の合計 × 標準税率(1.4%)」で計算されます。

2.償却資産の申告義務と時期

償却資産の申告は毎年必要になります。

“毎年1月1日時点に所有している償却資産の状況を、原則として1月31日までに、ビルが所在する市町村に申告する必要があります。申告を怠ると、過料(罰金)が科されたり、調査によって過去に遡って課税されたりする可能性があります。”

3.賃貸ビルにおける「特定附帯設備」の注意点

賃貸ビルや貸店舗の場合、建物の所有者(オーナー)と、その建物に入居しているテナント(賃借人)で、償却資産の納税義務が分かれることがあります。

  • 特定附帯設備: テナントが自身の事業のために取り付けた内装造作や建築設備(例えば、飲食店が設置した厨房設備、間仕切り、特定の空調設備など)は、「特定附帯設備」と呼ばれ、原則として設置したテナント側の償却資産として扱われます。この場合、テナントが償却資産として申告・納税する必要があります。
  • 建物の所有者側の設備: ビル本体に備え付けられているエレベーターやビル全体の空調設備など、建物の効用を高める設備で、建物の所有者が費用を負担したものは、家屋の固定資産税評価額に含まれるため、償却資産としての申告は不要です。

どちらが納税義務を負うかは、費用負担者や契約内容によって異なりますので、不明な場合は自治体の税務担当部署や税理士に確認することが重要です。

まとめ

  • 毎年申告が必要: 土地や家屋と異なり、償却資産は毎年申告が必要です。資産の取得や除却があった場合は、その都度記録し、正確に申告することが重要です。
  • 減価償却との関連: 法人税や所得税の計算で減価償却費を計上している資産が、償却資産税の対象となります。
  • 実地調査: 自治体によっては、申告内容の確認のため、現地調査が行われることもあります。

償却資産税は、事業を行う上で避けて通れない税金の一つです。適切な申告と納税を行うためにも、その仕組みを理解し、不明な点があれば専門家に相談することをお勧めします。

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By | 2026年7月16日

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