建築材料ごとのビルメンテナンス(RC編)

はじめに

ビルのメンテナンス計画は、使用されている建築材料の特性によって大きく異なります。材料ごとの劣化サインを早期に発見し、適切な処置を行うことが、建物の寿命を延ばしLCC(ライフサイクルコスト)を抑える鍵となります。

主要な建築材料ごとのメンテナンスのポイントをまとめました。

【劣化のプロセス】

①ひび割れ 

最初に起こる現象です。乾燥による収縮や荷重、温度変化、施工不良などを原因として、目に見えないようなひび割れが発生し、材齢の経過とともに1~3㎜程度まで開き幅が拡大することもあります。

②エフロレッセンス(白華現象)

ひび割れや表面の微細孔を通じて、水分に溶けたセメント成分(カルシウムなど)が結晶化して表面に表れる現象です。コンクリート自体の構造を直接壊すわけではありませんが、「水が通った証拠」です。エフロレッセンスのきっかけとなったひび割れや水の通り道が放置されることで鉄筋爆裂につながる可能性があります。

③鉄筋爆裂

内部の鉄筋が錆びて膨張し、コンクリートを押し出す現象です。ひび割れ等により水分や酸素、塩分が鉄筋に到達することで鉄筋が錆びることで発生します。錆びた鉄筋が膨張(体積が約2倍に膨張)し、内側からコンクリートを割ります。鉄筋爆裂はコンクリート劣化の最終段階であり、放置すると構造安全性に直結します。

【メンテナンスの心がけ】

鉄筋爆裂が発生しても補修は可能ですが、構造に関わる場合や腐食が広範囲に及んでいることがあり、補修だけでは耐久性が回復しないこと可能性もあります。定期的に点検を行い、劣化の進行を把握することで安全性の確保と長寿命化、維持コストの縮減につながります。

年に1回程度は、外壁、屋上などのコンクリート表面を目視でチェックし、ひび割れ、剥離、浮き、白華(エフロレッセンス)、錆汁(赤茶色の染み)を確認し、写真などで経年変化がわかるように記録します。劣化が大きくならないうちに、必要に応じて補修を行っていくことが肝要です。

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By | 2026年7月10日

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