排煙設備の設置基準
はじめに
火災が起きた際に必ず発生する煙。建物は気密性が高く、火災事故による被害の多くは煙を吸い込むことによる一酸化炭素中毒が多いとされています。
煙を逃がすための装置であり、人命の安全を担当するためにも重要な「排煙設備」について、建物における設置基準を正しく理解することが本記事のテーマです。
排煙設備とは
前項で触れたように、「排煙設備」は火災時の煙を逃がすための装置です。「排煙窓」や「排煙口」がそれにあたり、煙が自然に上昇する性質を生かして、天井付近に設置されていることが一般的です。
開閉の仕方には、ハンドルやチェーンで手動開閉する「手動開閉式」、防災センター等が管理する「電動式」、煙を感知すると自動で開く「煙感知器連動型」等の種類があります。
排煙設備の設置基準
建築基準法施行令第126条の2により、以下のような建物には排煙窓の設置が義務付けられています。
- 延べ面積が500㎡を超える特殊建築物(劇場、病院、ホテルなど)
- 階数が3以上で延べ面積が500㎡を超える建築物
- 延べ面積が1000㎡を超える建築物の居室で、床面積が200㎡を超えるもの
設置基準における例外
前項の設置基準について、建築基準法施行令第126条の2では例外についても触れています。
——特殊建築物で延べ面積が500m2を超えるもの、階数が3以上で延べ面積が500m2を超える建築物(建築物の高さが31m以下の部分にある居室で、床面積100m2以内ごとに、間仕切壁、天井面から50cm以上下方に突出した垂れ壁その他これらと同等以上に煙の流動を妨げる効力のあるもので不燃材料で造り、又は覆われたもの(以下「防煙壁」という。)によって区画されたものを除く。)
例外であったとしても、建築士や設計士、自治体の建築指導課、管轄の消防署等に確認することが大切になります。建築基準法に違反した際は、罰則の対象となりますので、注意しましょう。
おわりに
排煙設備は、火災事故における被害を最小限にするもの、人命の安全を守るための装置です。適切な設置を行うことが、非常に重要な要素であり、居住者の安全を担保することになります。
弊社では事業用不動産に特化し、ビルの管理運営業務を行っています。排煙設備につきましてメンテナンスや設置のご相談等ございましたら、お気軽にご相談くださいませ。

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キュービクルの点検時の停電対応
※貸しビル大百科内の「電気系統設備に関して」も併せてご参照ください。
キュービクルの点検
キュービクルの点検は、大きく分けて、月次点検と年次点検があります。
【月次点検】
- 電流・電圧の測定と漏洩がないかの確認
- 外観(異音・異臭・異常発熱)のチェックなど
※多くの場合は、通電状態のまま実施されます。
【年次点検】
- 月次点検と同様の点検の他、高圧機器内部の清掃や接点摩耗の点検
- 保護リレー試験・変圧器の絶縁油試験など
※停電した状態で実施します。
今回は、キュービクルの年次点検の際の停電対応についてご紹介します。
停電前に気を付けること
【事前周知】
【テナント・入居者】
入居テナント、入居者などに「停電日時・影響範囲」を必ず通知しましょう。
特に、テナントが冷蔵庫や冷凍庫を設置している場合やサーバーを設置している場合には、停電が重大な影響を及ぼすこともあります。
ポスティングや共用部の掲示など複数の手段で確実に通知を行いましょう。
【警備会社】
警備会社にビルの警備を依頼している場合は、警備会社に事前連絡を入れましょう。
停電中は警備システムが機能しないため、警備員が異常と判断して現場に急行してしまう可能性があります。
その結果、出動費用などの追加費用が発生する場合もありますので、忘れずに連絡を入れておきましょう。
【設備の保護】
【パソコン・サーバー】
パソコンやサーバーは、事前に必ずシャットダウンしておきましょう。
また、万が一に備えてバックアップも実施しておきましょう。
瞬間的な停電や電圧の変動、またはハードディスクへの読み書き中などに停電が発生した場合、システムファイルの破損やハードディスク自体の故障を引き起こす可能性があります。
【冷蔵庫】
特に夏場は食品が傷みやすい時期のため、冷蔵庫や冷凍庫については、保冷効果ができるだけ長く保たれるよう事前に対応しておきましょう。
冷蔵庫の場合、気温やドアの開閉頻度にもよりますが、庫内の上部に保冷剤や凍らせたペットボトルを入れておくことで、約4〜5時間は冷蔵効果が持続するとされています。
※保冷剤などに水滴がつくことがあるため、タオルを敷いておくと安心です。また冷凍庫も同様に、気温や開閉状況に左右されますが、隙間なく冷凍食品などを詰めておくことで、半日程度は凍結状態を保つことが可能です。
復電前に気を付けること
【突入電流の抑制】
突入電流とは、電気機器の電源を投入した瞬間に、通常の運転時よりもはるかに大きな電流が一時的に流れる現象のことを指します。
突入電流を抑えるためには、すべての機器の電源を一斉に入れず、段階的に起動することが重要です。
具体的には、「空調」→「照明」→「その他の機械類」というように、機器の種類ごとに順番に電源を投入してください。 突入電流を抑制することで、電源設備への過負荷やブレーカーのトリップなどを防止することができます。
【機器等の異常確認】
停電復旧後は、電化製品などから焦げ臭い匂いや異音がしないかを必ず確認しましょう。
また、冷蔵庫や冷凍庫に保管していた食品についても、異臭がないか、傷んでいないかなどよく確認しましょう。
特に夏場は食品が傷みやすく、見た目に異常がなくても、安全のため早めに廃棄する判断も必要です。
停電といえども、リスクはさまざまなところに点在しています。
万が一の事態を防ぐためにも、点検の前後は万が一に備えて確実に対応を行いましょう。
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不動産で物々交換
はじめに
皆様は不動産が実は交換可能なものであることをご存知でしょうか。
通貨のない時代、人は生活必需品や欲しいものを手に入れようとする上で、お互いの物どうしを交換する「物々交換」で取引を行っておりました。
しかしお互いに欲しいものが異なれば、取引は成立しませんし、欲しいものが常に手に入るわけではないなど多くの不便がつきまとっておりました。
時代が進むにつれて、人々が共通の価値認識をもち、取引を円滑に遂行するために、貝殻や穀物、家畜などの財貨を貨幣として用い、やがて金・銀・銅、そして紙幣へと取って代わっていったのです。
現代の売買契約では、世界各国で定められた基準の通貨を用いて取引を行うので、生活必需品から嗜好品、住居や形のないサービスといったものまでが、通貨で交換するのが当たり前の世の中になりました。
ではもう今の世の中で物々交換なんて古い手法は完全に止まってしまったのか...と思われるかもしれませんが、実はそうではないのです。
本日は不動産というテーマにしぼって、現代社会で実際に行われている交換の事例についてご紹介したいと思います。
不動産の交換が起こるケース
等価交換

都市機能を向上させ、生活の利便性を上げるためにデベロッパー会社主導で再開発が行われる場合、開発対象周辺地の老朽化した市街地や建物を整備しなければいけません。
当然のことながらその土地・建物には所有者が存在しますので再開発を行うためには、開発予定地の土地所有者の合意を得る必要があります。
しかし長年大切にしてきた街や建物をいきなり開発のために取り壊すといわれて、納得するでしょうか。
都市機能が上がり、利便性が増すのは多くの人々にとっては幸せなことかもしれませんが、一方で思い入れのある場所の姿が急変したらそこで暮らしてきた方たちから戸惑いが生じるのも事実です。
そこで再開発事業を担うデベロッパー会社では土地所有者の合意を得たうえで、オーナー様が土地を、デベロッパー会社が建築資金を出資して、建物を新築します。
建物完成後は土地を提供したオーナー様たちは新築ビルの土地評価額に相当する区分所有権の一部を取得することで現金を使わずに取引が可能になるのです。
取得した区分所有の区画などをそのまま賃貸に出すことで、継続して運用することができ、将来的な相続対策としても有効になります。
この土地と完成した建物の等価にあたる分だけ交換する活用方法を不動産の等価交換と呼びます。
換地処分

等価交換とよく似て非なるものの種類の一つに、換地処分というのがございます。
道路・公園・河川などの公共施設を整備・改善することで、宅地の利用増進を目的とする土地区画整理事業において、整備前の土地所有者に対し、新たに整備された土地を割り当て所有権を転じる処分のことを換地処分と呼びます。
新たな土地が割り当てられた後は従前の土地の所有権は消滅するということに注意が必要です。
正確には、換地処分が実行されたことを利害関係者に周知させる換地処分の広告の翌日から、従前の土地の所有権は消滅します。
この土地区画整理事業を行うにあたって、事業の妨げになる可能性のある土地に対しては、立ち退いてもらう必要があるので、地権者には代わりに使用・収益ができる仮の土地を提供する必要があります。
この仮の土地を割り当てる行為もしくは仮の土地そのもののことを、仮換地と呼びます。
注意点としては換地処分が終わるまでの所有権はあくまで従前の土地にあるので、地権者は仮換地を所有しているわけではありません。
しかし使用収益が可能なので、割り当てられた土地に新たに建物を建てたり、土地そのものを売買にかけることも可能です。
以下に等価交換と換地処分の違いについてまとめた表を、よろしければ見比べてみてください。
| 等価交換 | 換地処分 | |
|---|---|---|
| 目的 | 再開発事業・土地の価値上昇を目的とした有効活用 | 宅地の利用増進を目的とした土地区画整理事業 |
| 適用される法律 | 都市再開発法 | 土地区画整理法 |
| かかる時間 | 5年~10年程度 | 10年~15年程度 |
【補足】
換地処分が等価交換に比べて、長い年月を要するのには法的手続きの煩雑さが主な原因となっております。
都市再開発の流れ
- 計画案策定
- 事業計画の決定・認可
- 土地の権利変換(等価交換)
- 建築物の工事着手
- 清算
- 建物の管理運営
換地処分の流れ
- 基本構想及び基本計画の作成
- 知事の計画許可
- 公告
- 施工
- 仮換地の指定
- 施工者による建築物等の移転・除去
- 公共施設の工事
- 換地処分
- 換地処分の広告
- 保留地の発生
- 換地処分に伴う登記
- 清算金の徴収・交付
換地処分では所有権の確定が区画整理の完了時であり、法定手続きの手順の多さ、幅広い所有者の数、また施工者が行政主導の場合が多く、手続きに慎重といった要素も含めて、区画整理には長い年月を要するといった特徴がございます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
現代においても仕組みこそ複雑ですが、大昔の慣習が形を変えて残っていることは興味深い事例ではないでしょうか。
また等価交換は、資金調達の負担を抑えつつ土地活用や建物取得を実現できる有効な手法である一方、契約内容や税務上の取扱いには専門的な知識が不可欠です。
実際に活用する際には、信頼できる不動産会社や専門家の助言を得ながら将来の収益性や相続を含めた総合的な判断を行うことが重要です。
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ハザードマップとは
ハザードマップとは、地震や洪水、土砂災害など、自然災害が起きたときにどの場所が危険か、どう避難すればよいかをわかりやすく示した地図のことをいい、災害の種類ごとにいくつかのハザードマップがあります。
ハザードマップを見ることで、自分が住んでいる場所にどんな災害の危険があるかを知ることができ、いざというときに早く安全に避難する準備ができます。

災害の種類ごとにさまざまなタイプがありますので、以下に主な種類を示します。
【水害系】
洪水ハザードマップ
河川の氾濫により浸水が予想される区域を示しており、区域内で予想される浸水範囲や深さ、浸水継続時間などに加え、避難経路や避難場所も記載されています。
内水(都市)氾濫ハザードマップ
大雨により下水道など排水機能の限界を超えたときに発生する内水氾濫の危険区域を示しており、浸水被害の範囲や浸水の深さが記載されています。
高潮ハザードマップ
台風や低気圧によって海水が押し寄せ、高潮が起きた場合の浸水想定区域や浸水の深さなどを表示しており、沿岸地域で利用されています。
津波ハザードマップ
地震による津波で想定される浸水区域や深さを示しており、津波の到達時間、避難経路や避難場所も記載されています。
【地形・土砂災害系】
土砂災害ハザードマップ
大雨や台風などによる土石流やがけ崩れ、地すべりなどの危険区域を示しており、土砂災害が起こった際の避難場所や避難経路が記載されております。
火山ハザードマップ
火砕流、溶岩流、火山灰などの影響が及ぶ範囲を示しており、こうした現象がどの範囲にどのくらいの時間で到達するか、またどこに避難すればよいかが記載されています。
【地震系】
地震防災マップ
将来の地震でどの程度の揺れ(震度)が予想されるかを示しており、避難場所や避難経路が記載されています。
液状化ハザードマップ
地震により地盤が液状化する可能性のある地域を示しており、これが起きると、建物が傾いたり、道路が陥没したり、地下のライフラインが壊れたりします。
【その他】
ため池ハザードマップ
ため池の決壊を想定した浸水被害範囲を示しており、水深や到達時間が記載されています。
火災延焼シミュレーションマップ
市街地で火災が発生した場合に、炎がどのように広がるか(延焼の可能性や範囲)を予測して示している地図です。
ハザードマップの確認方法
- 市区町村のホームページ
各自治体の公式サイトで公開されています。
→「〇〇市 ハザードマップ」で検索すると見つけやすいです。 - ハザードマップポータルサイト(国土交通省)
さまざまな災害のハザードマップをまとめて見られるサイトです。
▶ https://disaportal.gsi.go.jp/ - 市役所・区役所・町役場などの窓口
印刷されたハザードマップが配布されていたり、閲覧できるコーナーがあります。 - 防災ガイドブックや自治体からの配布物
回覧板や地域の防災冊子に、ハザードマップが含まれていることがあります。 - 一部の防災アプリや地図アプリ
Yahoo!防災速報、東京都防災アプリなどで見られることもあります。
まとめ
ハザードマップは、私たちの命や暮らしを守るためにとても大切な情報です。地震や洪水、土砂災害など、どんな災害が自分の地域で起こりやすいのかを知ることで、日ごろから備えることができます。
災害はいつ起こるか分かりませんが、事前にハザードマップを確認し、避難場所や避難経路を把握しておくことが、いざという時の安全につながります。
家族や身近な人と一緒にハザードマップを見て、防災について話し合っておくこともとても大切です。
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未登記物件とは?
未登記物件とは?
未登記物件とは、不動産登記簿に登記されていない土地や建物のことを指します。
正確な数は公開されていませんが、推定では、日本全国で数十万件から数百万件存在すると言われています。
登記は法的に所有権を証明するものであり、登記が行われていない場合、その物件の所有権を証明することが難しくなります。
未登記物件になってしまう原因とは?
未登記物件が発生する原因には、つぎのようなものが挙げられます。
- 土地や建物の売買が非公式に行われた場合
(例として、家族・友人間での売買、法的制約の回避、違法行為など) - 相続や贈与による所有権の移転が登記されていない場合
- 新築物件が完成後に登記手続きが行われていない場合
未登記物件のリスクとは?
未登記物件の最大のリスクは、所有権の不確実性です。
登記が行われていないため、第三者から所有権を主張される可能性があり、不動産業者や金融機関も、登記された物件に比べて未登記物件の取り扱いを避けることが多く、売買や融資が困難になることがあります。
また、未登記物件は、法的な保護を受けられず、トラブルや紛争を引き起こす可能性が高いため、適切な手続きを経て登記を行うことが重要です。
未登記物件を登記するには?
未登記物件を登記するためには、以下の手順を踏む必要があります。
- 土地の所有権を確認する:物件の所有権が自分にあることを確認します。これには、売買契約書や所有権証明書類(売買契約書、相続証明書、税金の支払証明書、などが権利を示す書類として役立つことがあります。)などが必要です。
- 登記義務者の確認:登記を行うためには、登記義務者(所有者)の確認が必要です。(相続による登記の場合、相続人全員の確認が必要になります。)
- 登記申請書の準備:登記申請書を作成し、必要な書類(所有権証明書、身分証明書など)を添付します。
- 管轄の登記所へ提出:準備した書類を管轄の登記所に提出し、登記手数料を支払います。
- 登記の完了:登記所が書類を審査し、問題がなければ登記が完了します。
※詳細な手続きや必要書類については、管轄の登記所に問い合わせるか、専門家である司法書士に相談することをお勧めします。
相続登記の義務化について
所有者が亡くなったのに相続登記がされないことによって、登記簿を見ても所有者が分からない「所有者不明土地(未登記物件)」が全国で増加し、周辺の環境悪化や民間取引・公共事業の阻害が生じるなど、大きな社会問題となっています。
この問題を解決するため、2024年4月1日に法改正が行われ、これまで任意だった相続登記が義務化されることになりました。相続によって不動産(土地や建物)を取得した相続人は、その所有権を取得したことを知った日から3年以内に相続登記を申請することが義務付けられました。相続登記が義務化されたことにより、土地の適正な管理が進み、社会全体にとってのメリットが増えると期待されています。
なお、正当な理由がなく違反した場合には、10万円以下の過料が科されることがあります。
未登記物件は早く手続きを済ませましょう!
未登記物件に対する対策はできるだけ早く行うことが重要です。早期に対策を行うことで以下のようなメリットがあります。
- 法的保護の確保:法的な所有権が確立され、物件に対する権利が正式に認められます。
- トラブルの防止:所有権が明確になるため、不動産取引や相続時にトラブルが発生するリスクが減少します。
- 行政サービスの受益:正確な登記情報があることで、税金の適切な課税や行政サービスの提供が円滑に行われます。
- 価値の保護:登記が完了すると、不動産の価値が適切に評価されるため、将来的な売買や担保設定がスムーズに行えます。
未登記物件に対する対策を講じることで、これらのメリットを享受し、将来的なリスクを回避できます。
未登記物件をお持ちの場合には、なるべく早めに、司法書士や弁護士など専門家の助けを借りてスムーズかつ確実に手続きを行いましょう!


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31mを超える建築物に必要な設備(設置義務がある設備)
31mを超える建築物に対しては、消防法および建築基準法により、火災時の避難や消火活動の円滑化を目的とした特別な設備や措置が義務付けられている事をご存じでしょうか。
また、高さ20mを超えるすべての建築物にも設置が義務付けられている設備があります。
今回は建築物の高さによって必要な設備についてお伝え致します。

必要な設備(31m超の建築物)
1. 非常用昇降機(非常用エレベーター)
- 法令:建築基準法 第34条第2項
- 概要:地上31mを超える部分には、原則として非常用昇降機(非常用エレベーター)の設置が必要です。
2. 排煙設備(機械排煙+監視)
- 法令:建築基準法施行令第126条の2
- 概要:31m超の部分では、中央管理室から排煙設備の制御および作動状態の監視が可能である必要があります。
3. スプリンクラー設備
- 法令:消防法施行令第12条の3
- 概要:11階以上または不特定多数が利用する場合に義務付け。31m超の場合はほぼ全てに必要です。
4. 自動火災報知設備
- 法令:消防法 第17条・消防法施行令第21条
- 概要:31m超の高層建築は、避難誘導用の非常放送設備や火災報知設備の設置が必要です。
必要な設備(20m超の建築物)
- 避雷設備(一般的には避雷針)
- 法令:建築基準法第33条
- 概要:建物本体に加えて、階段室・昇降機塔・装飾塔など屋上に突出する部位も含む20m超の部分には設置が必要になります。
以下に表にしてまとめます。
| 20m超え | 30m超え | |
| 非常用昇降機 | 〇 | |
| 排煙設備 | 〇 | |
| スプリンクラー設備 | 〇※ | |
| 自動火災報知設備 | 〇 | |
| 避雷設備 | 〇 | 〇 |
※11階以上または不特定多数が利用する場合に義務付け
例外について
都道府県や市区町村により、用途や構造による例外措置がある場合もあるため、該当自治体に条例の有無を確認することを推奨します。
最後に
設置義務を守らず、人命災害の発生があった場合、厳しい行政処分・刑事罰が課されることとなります。
安全対策が最重要なので、必ず法令を順守し、所管行政庁・消防署との事前協議と定期点検の徹底をお願い致します。
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リースバック契約について
リースバック契約は、資産の所有者がその資産を第三者に売却し、売却後もその資産を引き続き使用するために賃貸契約(リース契約)を締結する取引です。
英語では「Sale and Leaseback」といい、主に不動産(家・土地・店舗・オフィスビル)や機械設備に対して使われます。
リースバックでは、通常次の2つの契約が同時に締結されます。
◇売買契約
→ 不動産や設備などの資産を売却する契約。
→ 一般の不動産売買と同じように所有権が移転します。
◇賃貸借契約(リース契約)
→ 売却後、その資産を借りて使う契約。
→ 賃料、契約期間、原状回復、更新・解約の条件が定められます。

実際に利用されるケース例としては
- 個人:高齢者が老後資金のためにマイホームを売却 → 住み続ける。
- 企業:店舗や工場などをリースバック → 資金調達&営業継続。
- 中小企業:資産を圧縮して財務改善 → 金融機関の印象改善。
以上のようにリースバック契約には、資産を売却しながらも継続して使用できるという特長があり、個人・法人を問わず多くのメリットがあります。
最大の利点は、資産を売却して現金を手に入れながらも、その資産を引き続き使用できることです。たとえば、不動産であれば住み慣れた自宅や事業拠点を手放すことなく、まとまった資金を確保することが可能になります。
借入とは異なり、返済義務がなく、資金調達の選択肢として非常に柔軟性があります。
個人にとっては、特に高齢の方などが老後の生活資金を確保する手段として注目されています。自宅を売却しても、引っ越すことなくそのまま住み続けられるため、生活環境を変える必要がなく、精神的な安心感にもつながります。
また、現金化することで、将来的な相続の際にも分割しやすくなり、家族間のトラブルを避けるための手段としても活用されています。
一方、法人にとっては、リースバックによって保有していた不動産を売却することで、資産を圧縮し、財務指標(自己資本比率やROA、ROEなど)を改善する効果が期待されます。
売却により得た資金は、借入金の返済や新たな設備投資、M&Aなどに再投資することができ、企業の成長戦略に柔軟に対応できます。
また、不動産の管理・維持費や固定資産税といった所有者特有のコストも軽減され、本業に集中できる環境を整えることができます。
さらに、リース契約の条件次第では、一定期間の賃料を固定したり、将来的に再取得できる「再買戻し特約」などを設けることも可能で、資産の柔軟な運用が可能となります。
このように、リースバックは「資産の所有権は手放すが、利用権は維持する」という新しい資産活用の方法であり、資金調達、事業継続、相続対策など、さまざまな場面で効果を発揮します。
リースバック契約は、資産を現金化しながら継続利用できる便利な仕組みですが、その反面、いくつかの注意すべきデメリットやリスクも存在します。
まず大きな点として、所有権を手放すことによる制約があります。
リースバックを実行すると、その資産(たとえば自宅や事業用不動産)は他人の所有物となるため、将来的に自由に売却したり、担保に入れたりといった処分行為ができなくなります。
また、契約期間が終了した際には、原則として退去や明け渡しが求められるため、長期間の利用を希望する場合は、契約条件を慎重に確認する必要があります。次に、家賃(リース料)の負担が新たに発生する点にも注意が必要です。
リースバックでは売却後に賃貸契約を結ぶため、それまで不要だった賃料を毎月支払うことになります。この支出が、長期間にわたると結果的に売却時に得た金額を上回る可能性もあり、長期的に見た費用負担が大きくなることもあります。
さらに、将来の買戻しを希望する場合でも、契約時に「再買戻し特約」や「オプション条項」を定めておかなければ、その権利を確保することはできません。
契約終了後に再び所有したいと考えても、買主側が売却を拒否したり、市場価格が高騰して再取得が困難になるケースも想定されます。法人においては、売却によって発生する売却益に対する課税や、固定資産がなくなることによる資産価値の減少といった会計上の影響も見逃せません。
また、賃借人となった後は、建物や設備に関する修繕や改修が制限される場合もあり、自由度が下がることがあります。
加えて、リース契約終了時に更新できないリスクや、賃料の値上げ交渉を受ける可能性もゼロではなく、将来の予測がしづらい点も不安材料となります。
このように、リースバック契約は資金調達や事業継続の手段として非常に有効である一方で、所有権喪失、費用負担、将来の不確実性など、慎重に判断すべき点が多くあります。
契約内容を十分に理解し、必要に応じて法律・税務の専門家に相談しながら進めることが重要です。
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避難器具に関して
はじめに
住宅や事業用施設等で見られるベランダ及びバルコニーについている上記のような設備をご覧になったことはありますでしょうか。
これは「避難梯子または緩降機」と呼ばれるもので、火災などの有事の際、建物から安全に避難するために使用するものです。
特に階段やエレベーターが使用できない場合に有効で、外部に取り付けられたものや折りたたみ式のものが一般的に設置されております。


避難梯子または緩降機の設置場所
避難梯子または緩降機の設置場所は、使用する目的や建物の構造によって異なりますが、一般的には次のような場所に設置されます。
- 高層ビルやマンションの外壁
高層階に住んでいる場合、外壁に設置された避難梯子または緩降機を利用することがあります。窓の近くや、避難のために設けられた専用の出口の近くに取り付けられることが多いです。特に階段やエレベーターが使用できない場合に役立ちます。 - 家庭用の避難梯子
一部の住宅では、避難梯子を窓の外に取り付けていることがあります。多くの場合、2階やそれ以上の階に住んでいる場合、窓から下ろして使うことができるように設置されることが多いです。このタイプは、平時には収納されていて、緊急時に素早く展開できるようになっています。 - 避難口や避難階段付近
高層ビルなどでは、避難階段や避難口に接続された場所に避難梯子または緩降機が設置されていることがあります。これにより、火災やその他の災害で階段が使えない場合に、外部に安全に避難するための手段となります。 - 屋上や屋根近く
屋上や屋根に避難梯子が設置されることもあります。特に屋上に避難口がある場合や、ヘリコプターによる避難が難しい場合などに利用されます。屋上から避難するために専用の梯子が設けられ、外部の安全な場所に降りることができます。 - 避難梯子または緩降機の使用方法は、緊急時に迅速かつ安全に避難するために正しく理解しておくことが重要です。一般的な使用方法を以下にまとめました。

避難梯子の使用方法
1.避難梯子を取り出す
- 家庭用避難梯子の場合: 普段は収納されていることが多いため、緊急時にはまず収納場所から取り出します。収納ケースや袋から梯子を引き出し、迅速に使える状態にします。
- 外壁に設置されている避難梯子の場合: 取り付け位置や取り外し方法を事前に確認しておき、必要に応じて取り外して使用します。
2. 梯子を窓から下ろす
- 家庭用の避難梯子は、通常は窓の外に掛けて使用します。梯子の一端を窓枠にしっかりと掛け、安定させることが重要です。窓の外にしっかりと設置し、梯子が滑り落ちないように確認します。
3. 梯子を確認する
- 梯子がしっかりと固定されていることを確認します。特に外壁に設置されたものや、折りたたみ式のものは、使用前に強度や安定性をチェックします。
- また、梯子が障害物に引っかかっていないことや、通り道が確保されていることを確認します。
4. 避難者が梯子を使う
- 順番に避難する: 一度に多くの人が使わないようにし、順番に避難します。避難する際は、落ち着いて慎重に梯子を使い、転倒や事故を防ぎます。
- 梯子を使う姿勢: 手すりがない場合は、両手で梯子をしっかり握り、足元に注意を払って安全に降りていきます。急がず、無理な体勢を取らないように気をつけます。
- 下まで降りた後: 途中で立ち止まらず、確実に下に降りきります。降りた後は、周囲の安全を確認して避難場所に向かいます
5. 避難後の確認
- 避難が完了した後、他の人が使用している場合は、梯子がまだ安全に使える状態であることを確認します。無理に梯子を使わないようにします。
使用のポイント
- 高所からの避難時の注意点: 高い階からの避難時は、特に慎重に行動しましょう。落下や転倒を防ぐため、慌てずゆっくりと降りることが大切です。
- 風の強い日や雨の日: 天候が悪い時は、風や雨に注意して使用する必要があります。滑りやすくなる可能性もあります。
緩降機の使用方法
1.使用前の準備
- 収納箱(ケース)を開けて、緩降機が正しく収納されているか確認します。
- 使用に必要な構成部品(支柱、降下ベルト、ハーネスなど)が揃っているか確認します。
2.支柱(フック)を固定
- 支柱またはフックを、ベランダの床や壁にある設置金具にしっかり固定します。
- フックの固定が不完全だと、事故につながるため確実に取り付けます。
3.窓・ベランダの手すりなどからロープを垂らす
- ロープがまっすぐ地面まで届いているか確認し、障害物がないかを目視確認します。
4.降下ベルトを身に着ける
- 降下する人は、付属のハーネスや腰ベルトを体にしっかりと装着します。
- ベルトは身体にしっかりフィットさせ、ゆるみがないように調整します。
5.降下開始
- ベルトが緩やかに下降するよう、ゆっくりと外へ体を出します。
- 緩降機は自動的に速度を調整してくれる構造(摩擦ブレーキ付き)が多いため、急降下することはありません。
- 手を放しても一定速度で安全に降りるようになっています。
6.地上到着後
- 地上に着いたらベルトを外し、次の人が使用できるように上へ戻します(自動巻き上げ式でない場合)。
使用のポイント
- 使用前に定期点検を受けておくこと(耐用年数や劣化確認)。
- 定員は1名が基本(定員超過は絶対にしない)。
- 練習しておくことが重要(実際に使うときに慌てないため)。
- 雨天や風の強い日は、使用にリスクがあるため要注意。
避難梯子または緩降機を使用する際には、事前に使用方法を家族や同居者と確認し、実際に訓練を行うことも有効です。緊急時に冷静に行動できるよう、準備をしておくことが大切です。

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ダクト構造とは
はじめに
「ダクト」と聞いてどのようなイメージをお持ちでしょうか。
飲食業に従事している方でしたら耳にしたことがあるかもしれませんが、当たり前のように設置されているこの装置がどのような役割を担っているのかを明らかにし、正しく理解することが本記事のテーマです。
ダクトとは
端的に言えば、「空気」を運ぶための管のことを指します。空調や換気、排煙を行うことを目的とし、建物内の空気を快適なものにし、より良好な室内環境を保持する役割を担っています。
「配管」と混同して捉えられてしまいがちですが、「配管」は空気だけでなく液体やガスを運ぶための管ですが、ダクトはあくまでも「空気」を運ぶためだけに存在します。
ダクトの種類
ダクトの種類には主に以下のものがあります。
- 給気ダクト(SA)
空調機から室内に空気を送り込むためのダクトです。(Supply Air) - 還気ダクト(RA)
室内から古い空気を空調機に戻すためのダクトです。(Return Air) - 外気取り入れダクト(OA)
外気を空調機に取り込むためのダクトです。(Outdoor Air) - 排気ダクト(EA)
空調機を通して屋外へ空気を吐き出すダクトです。(Exhaust Air) - 排煙ダクト(SEA、SM)
火災時に煙を屋外に排出し、延焼を防ぐダクトです。(Smoke Exhaust AirあるいはSmoke) - 厨房ダクト
飲食店の厨房に設置するダクトです。油汚れがつきやすく、引火した場合は燃え広がりやすいため、定期的なメンテナンスが必要です。
ダクトに関する法令
消防法、建築基準法、悪臭防止法、大気汚染防止法等があります。とりわけ厨房設備については、各市町村において「火災予防条例」の中で規制がなされております。
火災予防条例とは、消防法を体系化し、自治体の実情にあわせて策定された条例であり、例えば東京都においては、第三条の二「厨房設備」のなかで、排気ダクトと可燃物との距離や、取り付ける天蓋の素材、防火ダンパーやグリスフィルターについて、細かく規定されております。
火災予防条例に違反した際は、違反内容によって異なりますが、罰則の対象となりますので、注意しましょう。
ダクトの構造
【例】厨房の排気ダクト

ダクトのメンテナンス
ダクトのメンテナンスは、室内の空気を正常に保つためにとても重要です。
ダクト内部の汚れは、健康被害につながる恐れがある他、厨房の排気ダクトについては、たまった油汚れによる火災の原因にもなりかねません。
定期的な点検と清掃できれいに保つことが居住者の安全を守ることに繋がります。
おわりに
ダクトは、建物内の空気を快適にし、良好な室内環境を守るための装置です。
適切な管理を行うことが、衛生面において非常に重要な要素であり、居住者の安全を担保することになります。
弊社では事業用不動産に特化し、ビルの管理運営業務を行っています。
ダクトにつきましてメンテナンスや設置のご相談等ございましたら、お気軽にご相談くださいませ。
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低濃度PCB(ポリ塩化ビニフェル)廃棄物 処理期限、助成金 まとめ
はじめに
PCBは、無色透明で化学的に安定で、耐熱性、絶縁性や非水溶性など優れた性質を持っていた為、変圧器やコンデンサ・安定器などの電気機器用絶縁油や感圧紙、塗料、印刷インキの溶剤などに、幅広く利用されました。
しかし、生体内に容易く、取り込まれしかも残留性が高く、皮膚障害などの慢性毒性が認められます。このため、平成13年に「PCB廃棄物適正処理推進特別措置法」が制定され、PCB廃棄物の保管状況等について毎年度、都に届出するとともに、適正に処理することが義務付けられました。
処理期限
令和9年(2027年)3月31日
対策
低濃度PCBに汚染された廃棄物は上記の様に、令和9年3月31日までに保管事業者で適正に処理されなければなりません。
処分期間を過ぎると処分場が閉鎖し事実上処理できなくなり、期限内に処分できない場合は、3年以下の懲役または1,000万円以下の罰金または併科などの罰則もあります。
しかし、費用負担が適正処分に歯止めを起こしている事も事実として有り、国(環境省)、都は中小企業(個人事業主を含む。)に対する助成金を創設しました。
➁■参照:http://pcb-soukishori.env.go.jp/teinoudo/various_information/regulations.html
助成金概要
公益財団法人 産業廃棄物処理事業振興財団
分析費、処理費に対して補助率2分の1の額が助成 (上限有り。また会社規模や業務内容による)
公益財団法人 東京都環境公社
分析費、処理費に対して補助率2分の1の額が助成 (上限有り。また会社規模や業務内容による)
注意点
- PCBの分析及び処理は、交付決定通知書を受領した後に実施。
交付決定通知書の発行よりも前に分析や処理を実施した場合、助成金の交付は出来ない。 - 国、都の助成金で重複取得は出来ない。
- 予算に限りが有るので受け入れ期限の前倒しが考えられる。
最後に
弊社、総合施設管理では多数の協力業者のお力添えを頂き、なるべく負担の少ない形で迅速な処分ができる様に対応させて頂く事が可能です。処理期限が有ることは知っていても、対応に苦慮していた方々、まずはお気軽にお問い合わせください。

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見えない火災 ~内部炭化~
日々ニュースの中で痛ましい火災事故の報道から、胸を痛める方も多いのではないでしょうか。今回は火災事故の中でもその発火原因から発見に時間を要し、結果重大な結果をもたらす、『内部炭化』についてお伝え致します。
発生要因
木材は、一般的に400℃位まで加熱しないと自ら発火はしません。しかし、壁面等を熱に強い材料で覆っていても、長期間熱を受け続ける事によって、木材の水分などが蒸発し、小さな穴が多数できます。
木材の「炭化」とは、200~300℃程度の熱を加え続ける事によってまず、木材の水分が蒸発して乾燥状態になり、同時に熱分解に因って炭素だけが残った状態になることをいいます。
この状態になると低温(100℃程度)の状態でも木材に着火することがあります。
キッチンの見える部分は不燃材の仕上げタイルや化粧パネルであったりと、傍目に火災は起きてません。しかし、その裏ではジワジワと発火に近づいているかも知れないのです。
内部炭化に因る火災を起こさない為に
- 調理後、時間経過も壁面に熱を感じないか確認する
- 火元と壁面の距離を十分に取る
- 距離をとれない場合は熱が伝わらない材料(ステンレス材・不燃性石膏ボード等)を壁との間に設ける。
- 寸胴のような大きい鍋や長時間の過熱は壁から離れたコンロを使用する
まとめ
弊社、総合施設管理ではラーメン店などの重飲食店舗も多く管理をお預かりしている、今回のテーマを挙げさせていただきました。
オーナー様におかれましては消防点検などのタイミングでご確認される事をお勧め致します。

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ロスナイ換気扇と普通の換気扇の違い
ロスナイ換気扇とは、三菱電機株式会社が開発した熱交換形換気機器です。
ロスナイ換気扇は、室内の空気を外に排出しながら、外の新鮮な空気を取り入れる際に、熱交換器を通して温度と湿度を交換し、室内の温度や湿度を保ちながら換気ができるため、冷暖房の効率が向上し、省エネ効果が期待できます。
一方、普通の換気扇は、単純に室内の空気を外に排出し、外の空気を取り入れるだけの機能を持っています。これにより、室内の温度や湿度が外気の影響を受けやすくなります。
ロスナイ換気扇
熱交換機能:ロスナイ換気扇は、室内の空気を外に排出しながら、外気を取り入れる際に熱交換を行います。これにより、室内の温度変化を最小限に抑え、冷暖房効率を高めます。
省エネルギー:熱交換機能により、エネルギー消費を抑えることができます。
静音性:ロスナイ換気扇は静音性が高く、稼働時の騒音が少ないため、寝室やリビングルームなど静かな場所にも適しています。
普通の換気扇
直接換気:普通の換気扇は、室内の空気を直接外に排出し、外気を取り入れます。熱交換機能はありません。
シンプルな構造:構造がシンプルで、取り付けやメンテナンスが比較的容易です。
コスト:一般的にロスナイ換気扇よりもコストが低いです。
ロスナイ換気扇は、特にエネルギー効率や室内の快適性を重視する場合に適しています。一方、普通の換気扇は、シンプルでコストを抑えたい場合に適しています。

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害獣被害(ネズミ等)について
昨今さまざまな場所でネズミ等の害獣被害が出ており、ビルオーナーの皆様もテナント様より多数お問合せがあったかと存じます。2024年6月にはマスメディアより10年前に比べ、被害件数が2倍に増えているといった内容もございます。
その為、害獣の中でも主にネズミに関する取扱いに関しての記事となります。
最近発見されているネズミの種類に関して
| 種類 | ドブネズミ | クマネズミ | ハツカネズミ |
| 大きさ | 22~26cm | 15~20cm | 6~9cm |
| 特徴 | 耳が小さく 尾が胴より短い | 耳が大きく 尾が胴より長い | 耳が大きく 尾が胴より短い |
| 生息場所 | 下水管、下水溝 公園等の地面 | 壁の中、天井裏 ビル内部 | 畑の中 |
| 住処 | 繁華街 | オフィス・住宅街 マンション | 郊外 |
| 行動パターン | 主に水平(横)行動 | 主に立体的(縦)行動 | 忍び込み |
ビル等においてのネズミによる被害例
・ビル設備における配管・配線系統の破損及び漏電・火災等の発生要因
⇒電線・配線・ケーブルがある付近はネズミの通り道となり、ネズミの歯は一生伸び続けるので歯を削るために硬いものをかじって歯を削ります。
その為、上記のような不具合及びリスクが発生いたします。
※他にも病原菌の媒介や不快感等心理的ストレスがございますが、直接ビルに与える影響ではない為、省略いたします。
駆除対策例
・侵入通路を塞ぐ
⇒各種の配線や配管、戸袋・玄関・天井裏・壁の隙間等を点検してネズミの侵入口となる隙間や穴を探します。
壁や天井に汚れや油が付着した身体で何度も通る場所には黒い汚れが残ります。
その黒い汚れを「ラットライン」と言います。
すべての侵入通路を塞いでしまうと隠れているネズミを閉じ込めてしまい、死骸で病原菌の繁殖及び異臭となるので通路1箇所を残し、トラップで捕獲します。



・美化活動に努める
⇒ごみ置き場等の周辺に食品及び残飯が長期的にそのまま置いておかれないような状態を防ぎ、周辺は清潔に保つように努めます。



・ネズミの捕獲
⇒ネズミを捕獲するために捕獲器・粘着シート・殺鼠剤(毒餌)散布の上、死骸回収など様々な方法で捕獲します。



いずれも市場におけるさまざまな製品があるため、一般消費者でも品物を揃えて作業することは可能です。
但し、ネズミの処理方法ならびに各ネズミに対する捕獲方法に関しては駆除専門の方に依頼した方がよろしいかと思います。
さまざまな観点からネズミ駆除の方針をしていただけるかと思います。
またネズミ駆除は行政の方でも注意喚起があり、専門業者の紹介サービスがあるため業者の選定に迷われた場合は建物に位置する役所にお問合せをいただき、紹介していただいた方がよろしいかと思います。
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建物の漏水時の検査方法や検査の重要性
今回は、建物の漏水時の検査方法や重要性についてお伝えします。
漏水は、原因が究明しにくく、工事をしても漏水が改善されないなどが起こってしまうこともあります。建物漏水の調査方法について具体的に解説します。
ビルの漏水時に劣化診断を行うための検査方法には、いくつかの手法があります。
以下に主な方法を紹介します。
◎目視検査: 漏水箇所や劣化の兆候を直接確認します。特に、外壁や屋根、窓枠などの目立つ箇所をチェックします。
◎水分計測: 漏水箇所の周辺で水分計を使用して湿度を測定します。高い湿度が漏水の兆候となることがあります。
◎散水試験:散水試験は、漏水が疑われる場所に直接水をかけ、実際に漏れが発生するかどうかを確認する方法です。
漏水が表面に現れている場合や、屋根や外壁の防水性能を確認する際に広く用いられます。
◎超音波検査: 超音波を使用して建物の構造材の内部に存在する空洞や劣化を検出します。
◎熱画像撮影: 熱画像カメラを使用して、建物の壁や屋根の温度分布を撮影し、漏水や劣化の箇所を特定します。
◎レーザー測定: レーザーを使用して、建物の表面の微細な変形やひび割れを検出します。
これらの方法を組み合わせて、漏水箇所や劣化の原因を特定できる場合があります。
漏水検査は、建物の安全性と住環境を守るために欠かせない作業です。
早期発見と対策を講じることで、経済的な負担を軽減し、建物の寿命を延ばすことができます。自己調査でできる範囲は限られていますが、定期的に点検することで大きな問題を未然に防ぐことができます。

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賃貸住宅メンテナンス主任者とは
賃貸住宅メンテナンス主任者の概要

賃貸住宅メンテナンス主任者とは
「賃貸住宅管理業者等が身に着けておいた方が良い賃貸住宅(低層アパート)の設備や維持保全における全般的な基礎知識を体系的に学べる公益財団法人が認定する資格」と定義されています。
※賃貸住宅メンテナンス主任者試験WEBサイトより
https://www.jpm.jp/maintenance/
この資格を持つことで、賃貸住宅のオーナーや管理会社、さらには入居者に対して、
快適・安全な住環境を提供するためのメンテナンス業務ができることを示すことができます。
主催団体と創設の経緯
賃貸住宅メンテナンス主任者資格は、「公益財団法人 日本賃貸住宅管理協会(日管協)」により、
賃貸住宅の管理における建物の維持・修繕ニーズの高まりに応じて設立されました。
近年では賃貸住宅の老朽化が進む中で、2021年6月に賃貸住宅管理業法が施行され
「賃貸住宅の維持保全」が管理業務として定義されて以来、
従来の家賃収納や入居者対応に加えて建物の維持・修繕業務の重要性が増しています。
これにより、賃貸住宅管理業務に従事する者に対して、建物の維持に関しても専門的な知識と技術を求める声が高まっていました。
そのため、賃貸住宅メンテナンス主任者資格は、賃貸住宅管理の実務において、
建物や設備の保守管理に関する知識を持つ専門家を養成し、業界の発展及び従事者のスキル向上を目指して創設されました。
資格取得に必要な内

賃貸住宅メンテナンス主任者の資格試験は誰でも受験が可能です。
資格取得のためには、賃貸住宅のメンテナンスに関する基本的な知識、技術、法規制を身につける必要があります。
WEBサイトによると、以下が学習範囲とされています。
・賃貸住宅のメンテナンスの重要性
・建物・設備の基礎知識
・修繕対応から学ぶ設備の基礎知識(給排水設備、ガス・電気設備、雨漏り)
・消防設備の基礎知識
・外部改修工事の基礎知識
・巡回点検業務のチェックポイント
・法令点検とコンプライアンス
・原状回復の基礎知識
資格取得後のキャリア
資格を取得した賃貸住宅メンテナンス主任者は、賃貸住宅管理会社や不動産関連企業でその資格を活かせる可能性が高いです。
特に、不動産管理会社では賃貸住宅のメンテナンスといった管理業務を担うことが多く、資格取得で得た知識が実務で活かせるでしょう。
また、資格を取得することで、賃貸住宅業界における信頼度が高まり、就職や転職などキャリアアップの際にも有利になることが予測されます。
まとめ
賃貸住宅メンテナンス主任者資格は、賃貸住宅管理業務における重要な資格であり、
その主催団体である日本賃貸住宅管理協会が、業界の発展と従事者のスキルアップを通じて
快適・安全な住環境を入居者へ提供することを目的として設立されました。
この資格を取得することで、今後さらに高まるであろう賃貸住宅メンテナンス業務の専門的な知識を身に付けることができ、自身のキャリアアップにもつながります。
興味がある方は一度受験されてみることをおすすめします。
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工事時に管理担当が気をつけること

各種工事の際に、工事業者へ伝えることや確認することを纏めました。
未然にトラブル等を防ぐために関係者は事前確認が必要です。
建物管理上、工事にあたり共通して依頼、確認する内容
① 工期、工事開始予定日、工事完了予定日
② 搬入経路
業者専用エントランス、エレベーター、一般エントランスなどエレベーターは利用者優先等配慮を依頼します。
③ 養生範囲
自動ドア、区画ドア、エレベータードア回り、エレベーター内、廊下等
足跡など廊下も汚れる可能性がある場合は、廊下も養生など依頼します。
④ 平日音出し作業可・不可
基本的にOKだが、他のテナントからクレームが出た場合は中止。
居住区画がある場合は平日のみ、事業用区画のみの場合は平日NGなど。
ドアを閉めた時、どのくらい音、振動が響くかなど確認します。
⑤ 工事のお知らせ
○週間前に掲示、工程表も掲示など
音出し工事日の記載、工事期間・時間の記載 例:9時~17時
その他、全区画お知らせの投函、近隣への挨拶などを依頼します。
⑥ 管理組合・管理会社への申請期間
工事1ヶ月前、2週間前までに申請など申請締め切り時期、審査期間を確認します。
参考:理事会の開催日などにより許可まで1ヶ月以上かかる場合もあり。
⑦ 警備会社への連絡
監視設備の工事による誤発報防止のため、事前に開始終了時間を連絡します。
⑧ 日中工事、夜間工事の制限
近隣住人、テナント、建物の開放時間等の状況により、制限がされます。
音、粉塵、臭気、振動等によりクレームがないよう注意が必要です。
作業の時間帯、建物のルールや規則等を考慮する必要があります。
オーナー、管理会社、管理組合、居住者、テナント等との調整が必要になる場合があります。
クレームが発生した場合は直ちに工事を中止する旨を事前に工事業者へお知らせします。
⑨ その他
OAフロアでは重量物を搬入又は移動する場合は床が凹んだり、陥没したり、設置した機器や棚が
転倒しないように耐荷重の注意が必要です。また、工事の材料を置く場合、コンパネ(12mm 以上など※参考)
を敷き養生をするよう依頼します。
⑩ 工事期間中の緊急連絡先
工事期間中の緊急連絡先を事前に把握します。
「工事のお知らせ」等にも緊急連絡先(工事業者社名、固定電話番号、担当者の名前、携帯番号を記載し
掲示板や各戸に投函により事前にお知らせ、掲示します。
⑪ 臭気が出る工程の確認
臭気が出る作業として、塗料、洗剤の使用等があります。
近隣関係者等に迷惑にならない日程、時間帯の作業を考慮する必要があります。
工事業者等に希望を確認し調整するもの
① 搬入時の業社車両駐車位置(駐車を希望する場合)
エントランス前、搬入車専用口他一時的にOK、○時~○時はOKなどを伝えます。
② 休日エントランス鍵対応
管理会社or借主にて開施錠。キーボックスにて対応など。
③ 工事時の水道・電気の使用
使用期間のみ契約など。
④ MDF、IDFの場所、開錠
回線工事の場合 MDF盤の扉の開錠要否等。
⑤ 火気が出る工程の確認
事前に工事業者より「火気使用願い」を提出いただきます。
それにより、火気を使用する場所、火気の種類を把握します。
工事中は火災感知器は生かしたまま作業します。
但し、粉塵、ガス、煙、火気により誤報の恐れがある場合は、予め工事業者等と打ち合わせをおこない、
無断で感知器を取外しや養生したりしないように工事業者に通知します。
作業場所には必ず消火器を置きます。又、その使用方法を事前に作業者へ確認依頼いたします。
残火確認として、火気使用作業完了1時間後(必要に応じて2時間後)までは常駐監視し、現地の異常の有無を確認します。
上記以外にも、物件により様々な対応や確認事項があると思います。物件ごとのルールをまとめ、
円滑に工事がすすむように、各管理担当が注意を払い対応することが必要になります。
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OAフロアとは
OAフロアとはオフィスオートメーションフロアの略称で、オフィス内での配線や設備を効率的に管理するための床下に収納する二重構造の床のことを言います。
下記写真のように本来の床(床スラブ)の上にパネル(フロアパネル)を敷くことで床を二重構造にし、間にできた空洞部分に配線類を収納します。


OAフロアの種類
一般的にOAフロアも2種類に分けられます。
・置敷タイプ

・支柱タイプ

それぞれ施工期間及び費用が異なり、後者の支柱タイプの方は工期が長く、費用が高いところから、多くの企業が置敷タイプを採用しております。
支柱タイプはサーバールーム等で使用されているケースがございます。
入居するテナントに応じてオーナー側で床の造作をするケースもあれば、スケルトン貸しでテナントにて造作するケースもあります。
オーナー側で検討するのは所有しているビルに入るテナントを予測し、使用しやすい内装であれば、空室リスクも減るかと思います。
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グリストラップとは
「グリストラップ」(Grease Trap)は文字通り、油脂(Grease)をせき止める(Trap)ための装置です。
飲食業に従事した方なら耳にしたことがあるこの装置が、どのような役割を担っているのかを明らかにすることが本記事のテーマです。
毎日多くの食材や油を使う飲食店、それに付随するように洗い物が多く出ることは想像に難くありません。お皿やまな板に付着した残飯や野菜くず、油脂分などをそのまま排水してしまうとどうなるでしょうか。自然環境に悪影響を及ぼすことはもちろんですが、排水設備のつまりや破損につながり、お店の営業活動にも大きな損失を与えます。
グリストラップとは、飲食店の排水に含まれる油脂や生ごみが直接下水に流れることを防ぎ、お店を守り、ひいては自然環境を守るための装置なのです。

グリストラップに関わる法令
飲食店において、グリストラップの設置は義務なのでしょうか。
結論から申し上げますと、法律では明確に義務化されておりません。ただし、自治体単位で条例にて義務化されている場合があり、東京都では、都内で飲食店を営むためには、グリストラップの設置が条例にて規定されています。
(東京都下水道条例施行規程 第三条の二 https://www.gesui.metro.tokyo.lg.jp/about/e9/regulations/kitei/index.html )
また、各自治体が条例の出典としている3つの法令をご紹介します。
① 建築基準法
「建築基準法」第129条には、国土交通省が定めた構造方法にて、排水のための配管設備を設置するように記されています。その構造方法については、旧国土交通省である建設省が、「建設省告示第1597号」にて「汚水が油脂、ガソリン、土砂その他排水のための配管設備の機能を著しく妨げ、又は排水のための配管設備を損傷するおそれがある物を含む場合においては、有効な位置に阻集器を設けること。」としております。
② 下水道法
③ 水質汚濁防止法
「下水道法」「水質汚濁防止法」においては、公共下水道に流すことができる水の質を規定しています。とりわけ、ノルマルヘキサン抽出物質を含む排水は、そのまま排出すると、配管の閉塞や腐食、異臭が発生する原因となり、グリストラップの重要性をあらためて感じさせます。
グリストラップの構造
グリストラップの構造は、3槽に分かれています。

① 第1槽
厨房等から排出された水は、1槽目にあるバスケット部分に入ります。残飯や野菜くず等の大きなごみは回収されます。バスケットの網目を通り抜けるごみについては、下部に沈殿します。
② 第2槽
油は水よりも軽いため、油分は水面に浮上します。
③ 第3槽
第2槽までである程度ごみや油分が取り除かれ、最後にトラップ管があるため、できる限り異物がない状態で下水道へ排水されます。
グリストラップのメンテナンス
グリストラップのメンテナンスは、厨房の衛生を保ち、排水トラブルを防ぐために非常に重要です。
① バスケットの清掃
バスケットに溜まったゴミや残飯を取り除きます。ネットを使用すると、ゴミを簡単に取り出せます。
② 油分の除去
油脂分離槽に浮かんだ油を定期的に取り除きます。
③ 沈殿物の除去
底に溜まったヘドロをすくって取り除きます。週に一度ペースで行うことが推奨されています。
④ トラップ管の清掃
2~3ヶ月に一度、トラップ管の内部を清掃します。定期的なメンテナンスを怠ると、悪臭や配管の詰まり、害虫の繁殖などの問題が発生する可能性があります。特に夏場は臭いが強くなるため、こまめな清掃が重要です。
おわりに
グリストラップはお店を守ること、ひいては自然環境を守るための装置です。適切な管理を行うことは衛生面において非常に重要な要素です。
弊社では事業用不動産に特化し、ビルの管理運営業務を行っています。グリストラップにつきましてメンテナンスや設置のご相談等ございましたら、お気軽にご相談くださいませ。
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法人テナントに保有している物件を本店として登記させるリスク

まず、法人登記について確認していきましょう。
法人設立時に「本店」となる住所が必要
法人を設立する際、登記申請書という書類を作成し法務局へ提出します。
その登記申請書の中に「本店」として住所を記載する欄があり、その名の通りその法人の本店がどこにあるのか(どこにオフィスを構えているか)を示します。(以下、この住所を「本店所在地」と呼称します)
すでに設立されている法人の本店所在地は履歴事項全部証明書で確認することが可能です。
また、よく「本社」という言葉を耳にすることがあると思いますが、法人設立の際は本社という言葉は使いません。
ただ、ほとんど同じ意味で使用されており、企業のHPや会社のパンフレットに記載されている本社と、履歴事項全部証明書に記載されている本店所在地が同一であることが多いようです。
本店所在地に法律上の制限はある?
本店所在地は自己所有・賃貸かを問わず、日本国内であれば自由に選ぶことができ、法律上は特に制限がありません。
ただ、賃貸物件を本店所在地として登記する場合は、オーナーの許可を得てから行うのが一般的です。登記後に事後報告を受けた、もしくは無断で登記していたことが発覚した場合などは、そのテナントには注意が必要です。
一方、建物の管理規約や賃貸借契約書で本店として登記することを禁止することが出来ます。特に、多くのマンションでは管理規約で禁止していることが多いようです。
所有しているビルをテナントに本店所在地として登記させるメリットやリスクはある?
入居テナントから「ビルを本店として登記してもよいでしょうか」という質問を受けたビルオーナーの方も多いのではないでしょうか。
メリットとしては「ビル全体の信用度が向上することがある」が挙げられます。
いわゆる上場企業や大手企業が、ビルを本店所在地として登記した場合、これらの企業が本店登記するようなビルとして他のテナント等からの信用が向上する可能性があります。
デメリット・リスク
本店所在地として登記した法人がトラブルを起こしたり、倒産した場合、トラブルの関係者や債権者等がビルを訪問し、ビルの運営に悪影響が出る可能性があります。
これは、本店所在地として登記した場合に限りませんが、住所が履歴事項全部証明書に記載されていることから、より上記リスクが高まることがあります。
「契約後、本店所在地として登記したい」と、入居前の法人に相談された場合はどうすればいい?
一概に本店所在地として登記するからといって入居を断る必要はありません。
一方、その法人の事業内容や規模、業績等については詳細に確認し、所有している物件の空室状況等から総合的に判断するとよいでしょう。
不動産オーナーとして「法人が本店所在地として物件を登記する」とはどういうことか理解することで、未然にトラブルを防いだり、ビルの信用を向上に繋げられる可能性があります。
特にビルや店舗物件オーナーの皆様はこのような場面に遭遇するが比較的多いため、十分に理解しておくことをおすすめいたします。

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地震保険はなぜ必要なのか
地震大国と言われる日本では、地震への備えは必要となります。ただし、火災保険に地震保険をセットすると保険料が上がってしまうため、実際に加入するときは判断に迷います。
今回はその地震保険の必要性について解説します。
事業用での地震の補償に対応するものが地震拡張担保特約(地震危険担保特約)というものです。 家計地震保険との相違点は、家計地震保険は保険料が一律なところです。地震拡張担保特約は各保険会社が独自なので保険料も各社それぞれの保険金額となります。地震拡張担保特約は全ての建物で契約できるわけでなく、保険会社に申請し承諾してもらう事で契約できます。申請しても状況によっては断られることもあります。
自然災害が多発している今だからこそ、事業用物件の地震保険を検討することは重要です。
地震保険の必要性
➀地震リスクの高い地域: 日本は地震が多い国であり、特に地震リスクの高い地域に物件を所有している場合、地震保険は非常に重要です。大規模な地震が発生した際の損害をカバーするために、地震保険は有効です。
➁経済的なリスク管理: 地震による損害は修繕費用が高額になることが多く、地震保険に加入していないと、自己負担での修繕が必要になります。地震保険は、こうした経済的なリスクを軽減する手段となります。
➂住宅ローンの返済: 地震で物件が損壊した場合でも、住宅ローンの返済は続きます。地震保険に加入していれば、保険金を利用してローンの返済に充てることができるため、経済的な負担を軽減できます。
➃賃貸経営の安定性: 賃貸物件を所有している場合、地震による損害で入居者が退去するリスクがあります。地震保険に加入していれば、修繕費用をカバーできるため、早期に物件を修復し、賃貸経営の安定性を保つことができます。
地震保険のメリットとデメリット
メリット
- 地震による損害をカバーできる。
- 経済的なリスクを軽減できる。
- 住宅ローンの返済に充てることができる。
- 賃貸経営の安定性を保てる。
デメリット
- 保険料が固定費として発生する。
- 全損でない場合、補償額が限定的であることがある。

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自衛消防訓練について

自衛消防訓練とは
消防訓練とは火災が発生した際に迅速かつ適切に対応するための訓練であり、自衛消防訓練は防火管理者の選任義務がある事業所(店舗や事務所等)で行う消防訓練です。ビルオーナーなど管理権原者に対する義務として消防訓練を実施することが消防法で定められており、また防火管理者等の責務の一つでもあります。
主な目的は、火災時の被害を最小限に抑え、人命や財産を守ることで、訓練では初期消火、避難経路の確認、通報方法など、火災発生時に必要な知識や技能を習得することです。
(消防法第8条第1項、消防法施行令第4条第3項等)
自衛消防訓練を行う対象は、不特定多数の人が出入りする病院や百貨店・スーパーマーケット、地下駅舎などであり、年2回以上の消火訓練、避難訓練の実施が義務付けられていますが、これに該当しない建物でも消防計画に定めた内容を基に自主的な訓練をすることが望ましいです。
(消防法施行規則第3条第10項、火災予防条例第50条の3第4項)
主な消防訓練
消防訓練には大きく下記のようなものがあり、一項目または総合的に実施されます。
総合訓練:下記の一連の自衛消防活動について、通報、消火、避難の要素を取り入れて総合的に実施、学習します。
通報訓練:火災を発見した際に迅速に通報する方法を実施、学習します。
消火訓練:消火器や消火栓の使用方法を実施、学習します。
避難訓練:安全に避難するための経路確認や避難方法を実施、学習します。
訓練を実施する場合に、前もって建物を管轄している消防署に「自衛消防訓練通知書」を提出する必要があります。
その際に自治体によっては、当日通報訓練の一環として実際に119番に電話をかける訓練や、水消火器(訓練用の消火器)の貸出をしている場合もありますので、ご希望であれば相談してみましょう。
消防訓練の流れ
実施に消防訓練を実施する場合ですが、インターネット等で消防訓練の手引き・自衛消防活動マニュアルを公開している消防署が多くありますので、それを活用すると良いでしょう。
資料を配布しながら、実際に火事が発生した場合を想定し、初期消火、通報、避難導線の検討など実践に沿った内容とすることが望ましいです。
また店舗の場合は、お客様を避難誘導することも従業員の役割となります。事前に担当分けをする等、万が一の際に混乱しないような事前の備え、訓練が必要となります。
最後に
日本では火事に限らず、地震など様々な自然災害による被害が毎年のように発生しております。
いつ何時災害が発生しても対応できるような状態とすることが、日頃からできる対策のひとつではないかと考えます。
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防煙垂れ壁について

はじめに
よく商業施設等で見られる天井についている透明な壁、ご覧になったとことはありますでしょうか。
これは防煙垂れ壁と呼ばれるもので、建物内部で発生した煙の移動を防ぐために設置される垂れ壁です。建築基準法では「防煙壁」とも呼ばれ、煙を一定の面積ごとに区画する役割を持っています。
役割
- 煙の拡散抑制
- 火災発生時に発生する煙の拡散を抑制することで、避難経路を明確化し、安全な避難時間を確保することができます。
- 火災区画形成
- 防煙垂れ壁を設置することで火災区画を形成し、火災の延焼を抑制することができます。
- 空調効率向上
- 防煙垂れ壁を設置することで空調空間を分断し、空調効率を向上させることができます。
材料と設置場所
- 材料
- 不燃材料で作られるか、不燃材料で覆われる必要があります。一般的にはガラス、コンクリート、金属が使用されます。
- 高さ
- 通常500ミリメートル以上が必要ですが、特定の条件を満たす場合は300ミリメートルまで緩和されることもあります。
- 設置義務対象
- 延床面積500㎡を超える特殊建築物、延床面積500㎡を超える3階建て以上の建築物
身近にみられるものにも設置している理由などがあります。特に消防設備につきましては店舗・商業施設においては様々な場所に設置してありますので、気になるものがあれば一度役割を調べておくのも良いかもしれません。
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空気環境測定とは

1.はじめに
空気環境測定――私たちの生活にどのように関わってくるのでしょうか。
2024年、コロナ禍は落ち着きを見せ、私たちは平常の生活を送れるようになり、旅行やショッピングへの足取りも軽く、不特定多数の人が利用する商業施設への入場規制もなくなりました。
「空気」は私たちの周りに常にあるものではありますが、目に見えないものです。事実、コロナ禍においては、各自治体から建物内における「換気の悪い密閉空間」に対する警鐘が、空気環境測定の必要性と共に、鳴らされていました。
空気環境測定は、目に見えない空気を測定することによって、私たちの日常生活に安全と安心を与えてくれる点検作業なのです。
2.空気環境測定とは
オフィスビルや商業施設等の空気中の成分を測定し、私たちが健康で衛生的に過ごせる環境かどうかを点検する作業であります。
特定建築物の所有者や占有者など、その建物の維持管理に責任を持つものは、建築物衛生法に基づく「建築物環境衛生管理基準」に従って建物を維持管理する必要があります。
この基準は、空気環境の調整、給水および排水の管理、清掃、ねずみや昆虫の防除など、環境衛生上良好な状態を維持するために必要な措置を定めており、快適な環境を実現することを目的としています。
空気環境測定を行うには「空気環境測定実施者」と呼ばれる専門資格者を配置する必要があります。空気環境測定実施者は、建築物衛生制度の一環として、ビルや工場内の空気環境を測定するための資格です。この資格を取得するには、空気環境測定実施者講習を受講し、試験に合格する必要があります。 空気環境測定実施者は、次に記す点検項目を実施します。
空気環境測定実施者は、次に記す点検項目を実施します。
3.点検項目
| 項目 | 基準 | 測定方法 |
|---|---|---|
| 1.浮遊粉塵の量 | 空気1m3につき0.15mg以下 | グラスファイバーろ紙を装着して相対沈降径が概ね10μm以下の浮遊粉塵を重量法により測定する機器 |
| 2.一酸化炭素の含有量 | 空気1m3につき100万分の6以下 | 検知管方式による一酸化炭素検定器 |
| 3.二酸化炭素の含有量 | 空気1m3につき100万分の1,000以下 | 検知管方式による二酸化炭素検定器 |
| 4.温度 | 18度以上28度以下 居室における温度を外気の温度より低くする場合は、その差を著しくしないこと | 0.5度目盛の温度計 |
| 5.相対湿度 | 40%以上70%以下 | 0.5目盛の乾湿球湿度計 |
| 6.気流 | 0.5m毎秒以下 | 0.2m毎秒以上の気流を測定できる風速計 |
| 7.ホルムアルデヒドの量 | 空気1m3につき0.1mg以下 | 高速液体クロマトグラフ法により測定する機器、トリアゾール法により測定する機器または厚生労働大臣が別に指定する測定器 |
4.義務付けられている施設
「特定建築物」において、空気環境測定は義務付けられています。
「特定建築物」とは、興行場や百貨店、店舗、事務所や学校、共同住宅等、多数の者が使用し、特定の用途に供される部分、およびそれに付随する共用部や駐車場の床面積の合計が3,000m2以上(学校は8,000m2以上)となる建築物を指します。
5.測定方法・回数
空気環境測定の方法は、厚生労働省告示第117号に基づく清掃作業および清掃用機械器具の維持管理を基準としています。
- 空気環境の測定は、規則第三条の二第一号に定める方法に準じて行うこと。
- 空気環境の測定結果を5年間保存すること。
- 測定器の点検、較正、整備、修理を定期的に行い、点検等の記録を測定器ごとに整理して保管すること。
- 空気環境の測定および機械器具の維持管理は原則として自ら実施すること。
他者に委託する場合は、受託者の氏名等を建築物維持管理権原者に通知し、受託者の業務が基準を満たしていることを常時把握すること。
測定結果の保存は自ら実施すること。 - 苦情および緊急の連絡に迅速に対応できる体制を整備しておくこと。
空気環境測定は2ヶ月以内に1回の頻度で行います。ただしホルムアルデヒドの量を測定する場合は例外で、「新築、増築、大規模の修繕又は大規模の模様替えを完了し、その使用を開始した時点から直近の6月1日から9月30日までの間に1回」行うものとされています。
定期点検を怠った場合、罰則や行政処分の対象になる可能性があります。
6.おわりに
我々の目に見えない空気、安全性が守られていることで建物を利用する人に安心感を与え、健康を守ります。
弊社では事業用不動産に特化し、ビルの管理運営業務を行っています。
空気環境測定につきまして費用のご相談等ございましたら、お気軽にご相談くださいませ。
第三条の二 令第二条第一号ハの規定による測定の方法は、次の各号の定めるところによる。
一 当該特定建築物の通常の使用時間中に、各階ごとに、居室の中央部の床上75センチメートル以上150センチメートル以下の位置において、「3.点検項目」表の左欄に掲げる事項について当該各号の右欄に掲げる測定器(「3.点検項目」表の2号から6号までの右欄に掲げる測定器については、これと同程度以上の性能を有する測定器を含む。) を用いて行うこと。
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地番と住居表示の違いについて
「地番」と「住居表示」の違いはその目的にあります。
目的
地番(ちばん):土地の管理や登記を目的としており、土地の所有権や面積、境界を示す。
住居表示:住所(建物)を特定しやすくし、郵便配達・行政サービス等の効率化を目的とする。
地番の歴史
地番の始まりは明治時代まで遡ります。日本政府は土地の所有者からの租税(税金)徴収を目的に、所有者を明確にするための「地租改正」を行いました。これにより土地の測量と登録が義務化されると同時に地番制度が整備され、土地が地番によって管理されるようになりました。
地番は土地の面積や境界を示し、登記簿に記録されます。
土地の売買や相続の際には、地番を基に登記簿を確認し、土地の権利関係を明確にするために使用されます。

住居表示の歴史
先述の地番は、数字の順序通りに整然と並んでいないことや、一つの地番に複数の住宅が存在するため、
郵便配達や各種行政事務においてミスや問題が発生する要因となっていました。
そこで1947年(昭和22年)に、特に都市部の住所をより明確にし、各種サービスの効率化を図るために導入されたのが住居表示制度です。

表記の違い
地番:土地ごとに設定される番号で、例えば「新宿区西新宿1丁目102番地26」など。
住居表示: 町名、丁目、番地、号の組み合わせで、例えば「新宿区西新宿1丁目19番8号」など。
一方で、住居表示が行われていない地域もあり、特に都市部以外ではその傾向が顕著です。
同じ場所でも2つの表記
住居表示実施済み地域では、同じ場所でも地番と住居表示でお互いの表記が異なります。
従って、住居表示のみでは土地の登記簿謄本を取得することができません。
また、住居表示実施済み地域では、地番がわかっていても住居表示がわからなければ、郵便物などを送ることは出来ません。
地番を確認する際は、旧住所を調べることで明らかになります。また、「住居表示地番対照住宅地図(ブルーマップ)」を利用する方法もあります。

※弊社が入居している新東京ビル周辺のブルーマップ。
住居表示は「東京都新宿区西新宿1丁目19番8号」ですが、地番は「東京都新宿区西新宿1丁目19番18」となります。
地番と住居表示を取り違えてしまうケースもありますので、不動産取引の際は両者の違いには十分ご留意ください。
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高圧電力から低圧電力への切り替え方法について
皆様の建物の電力はどのように供給がなされているでしょうか。居住用物件では少ないですが、事業用物件は大きな電力容量が必要であるためキュービクルという建物設備に高圧電力が送電され、その設備から各戸へと電気を分配する方式が採用されているケースが多くあります。
高圧電力の場合、単位あたりの電気料金が低くなる等メリットもありますがキュービクル設備の法定点検の実施や、各戸の電気使用量を把握するための電気検針を建物所有者側にて実施、使用者へ請求する必要があります。
高圧電力から低圧電力への切替えを検討される方もいらっしゃるかと思いますので切替えをする場合の流れを記載します。建物固有の状況により当てはまらないケースもあるかもしれませんが一般的な例として参考にしてください。
(1)低圧電力の工事業者選定と低圧切替え時のアンペア設定
高圧電力から低圧電力に変更をする場合の工事は送電線会社ではなく一般の電気工事会社で対応をします。
電気工事会社から送電線会社への申請や、送電線会社の検針メーター設置の日程調整が必要となることから工事依頼してから実施まで3ヵ月程度期間を要することとなります。
建物の規模により配線していくルートや数量に大きく違いがあります。
複数社見積もりを取得し、金額を比較検討するといったことも考えられます。
また、低圧電力に切り替えるにあたって電力のアンペアを選択することとなります。
どれだけ電力を使用しているかによって設定が異なることから、区画毎に使用設備の消費電力量を調べる必要があります。
アンペア数によっては低圧化工事の仕様が変わることもある為この時点で確認が必要です。
(2)高圧電力の停止に伴う申込手続き
高圧電力は家庭の電気の解約とは異なり、送電線会社書式の需給契約の廃止申込書に必要事項を記入の上、申請をする必要があります。
たとえ先に低圧電力の引込工事を完了させたとしても本書面を提出し、廃止手続きを進めていかないと高圧電力の契約と低圧電力の契約が並存し、余計なお金が掛かってしまうことから注意が必要です。
本書面には高圧電力の送電停止作業希望日時や契約廃止の理由等を記載します。
(1)の工事業者選定時に工期が確定した段階で送電停止希望日時等も合わせて決定していきます。
(3)低圧電力への切り替え工事
電線からの配管・配線を建物に敷設し、各戸に接続していく工事がメインとなります。
その後送電線会社の電力検針メーターの設置、低圧電力の送電への切り替え、送電線会社の調査・確認をもって完了となります。
配管・配線工事後に、高圧電力から低圧電力への切替えをするタイミングで数時間の停電が発生することとなります。

(4)高圧電力の停止に伴う送電線会社の工事
キュービクルから各戸への送電が停止していても、建物付属のキャビネット部分までは高圧電力が送電されている為、送電停止をさせる工事が必要となります。
高圧電力停止の際には電柱部分の配線を外し、またキャビネットから建物内への接続箇所を完全に断線させます。
停止時点でキュービクル内に設置してある送電線会社の検針メーター数値を最終検針し完了となります。

建物設置のキャビネット写真
(5)停止後の送電線会社設備撤去工事
高圧電力送電停止後に、キュービクル内に設置されている送電線会社の検針メーターキャビネット等、送電線会社資産の設備を撤去し、完了となります。
※キャビネット内にオーナー資産の配線、UGS等が設置してある場合はそちらは残置されます。
(6)その他留意事項
- キュービクルが設置されている場合は電気主任技術者の法定点検が必要ですが低圧化した場合は本点検が不要となる為、事前に電気主任技術者へ連絡し点検停止の相談をします。解約の条項により解約予告日(3ヵ月前等)が定められている場合もありますので注意が必要です。
- 送電線会社資産の設備は撤去されますが、建物側の設備は残った状態となります。
大きなキュービクルが残った状態となりますので撤去の検討も必要となります。
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事業用不動産と消費者契約法について

はじめに
不動産賃貸ではあらゆる法律が関係し、代表的なものに借地借家法があります。
借地借家法は大原則は「借主保護」の考え方なのですが、今回は事業用不動産と消費者契約法を軸に解説します。
消費者契約法とは
消費者契約法は、消費者と事業者が締結する契約において、情報や交渉力で劣る消費者を保護するための法律です。
不当な勧誘による契約の取り消しや、不当条項の無効、適確消費者団体による差止請求など、消費者の利益を守り、国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与することを目的としている法律です。
「消費者」と「事業者」とは
ここで「消費者」と「事業者」という人物が出てきました。それぞれ法的な定義は下記の通りです。
消費者契約法 第二条(定義)
この法律において「消費者」とは、個人(事業として又は事業のために契約の当事者となる場合におけるものを除く。)をいう。
2この法律(第四十三条第二項第二号を除く。)において「事業者」とは、法人その他の団体及び事業として又は事業のために契約の当事者となる場合における個人をいう。
3この法律において「消費者契約」とは、消費者と事業者との間で締結される契約をいう。
つまり、簡単にまとめると下記の通りです。
法人・・・事業者
個人で事業または事業のために当事者であるもの・・・事業者
上記に該当しない個人・・・消費者
不動産賃貸借における消費者契約法
住宅を借りる場合で見てみましょう。
| 借主が個人 | 消費者契約法の対象 |
| 借主が法人 | 消費者契約法の対象外 |
まず、借主が個人で住宅を借りる場合には当然に住居として借りている限り、事業性はありません。
ゆえに、この場合の借主は消費者契約法における「消費者」として保護の対象になります。
また反対に、法人が住宅を借りる場合であっても法人であるからには事業性をもって借りています。よって消費者契約法の対象外となります。
次に、店舗・事務所のような事業用不動産を借りる場合を見てみましょう。
| 借主が個人 | 消費者契約法の対象外 |
| 借主が法人 | 消費者契約法の対象外 |
住宅と違い、個人名義であっても事業用不動産を借りる目的が事業として又は事業のために契約の当事者になることですので、消費者契約法の対象外となります。
実務においての差
例として、消費者契約法が適用された令和4年12月12日に最高裁判決を紹介します。
(概要)
賃貸人と賃借人(消費者)との間の賃貸借契約に関し、賃借人が家賃債務保証業者に対して賃料債務等を連帯保証することを委託した。その中には、家賃債務保証業者は一定の賃料滞納があったときに無催告で賃貸借契約を解除できる旨の条項及び、家賃債務保証業者は賃料滞納がある等の所定の要件を満たした場合、賃貸物件の明渡しがあったものとみなすことができるとする条項があり、これが消費者契約法違反に抵触するのではないか争われた裁判。
(判例)
消費者契約法10条に違反して無効
※詳しい詳細はお調べいただけますと幸いです。
このような事例の場合、消費者契約法に違反しているから無効、ということは言い換えれば消費者契約法に該当しなければ一定の範囲で有効とも読み取れるものです。
事業用不動産の賃貸借は、いわばプロとプロでの契約であり、借主といえども特別に保護する理由はないと解されます。
最後に
一般の住宅の賃貸借とは違い、事業用不動産の場合は消費者契約法に該当しないため、契約書の内容等が最大限尊重される傾向にあります。
そういった背景があるからこそ、事前にリスクになることが想定されることは契約書の内容でカバーし、余計なトラブルや支出を回避することが重要です。
当社は事業用不動産専門の管理会社として、事前に想定されるリスク等をご提案し可能な限りビルオーナー様の資産を守るようにお手伝いしておりますので、お気軽にご相談ください。
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火災保険の必要性について
今回は、火災保険の必要性についてお伝えします。
火災保険とは、建物や家財の損害リスクを回避するための保険です。火災だけでなく、水災や風災など幅広く補償するため、いざという時に必要です。
また、保険の種類によっては、火災の他に風災、雪災、水災、盗難による損害なども補償の対象になります。名前こそ火災保険となっていますが、損害に備える保険と言えます。
火災保険に加入していないことにおけるリスク
近隣の建物の火災に巻き込まれた場合
火災が近隣の建物から発生しその火が所有物件に燃え移ったとしましょう。この場合は隣の建物の所有者に対して損害賠償請求できない時があります。
これは失火責任法という法律で「失火による火災では重大な過失がある場合を除いて賠償責任を負わない」となっております。つまり、近隣からの“もらい火”で火災が起きたときでも、損害分は自己負担で直さなければなりませんが、火災保険に加入していれば、損害分が補償されます。
火災を起こしてしまった場合
所有物件から出火してしまった場合はどのようになるでしょうか。火事で建物や設備品が焼失してしまったら、利害関係者の引っ越しや建物の建て替えが必要となることもあります。火事後に残ってしまったものを片付ける費用も必要です。そのような場合でも保険会社によっては、残存物の片付け費用などをオプションで用意していることもあります。
自然災害が起きた場合
災害で建物や設備品が被害を受けた場合、多額の費用を必要となる場合があります。仮に洪水による床上浸水で床や壁が濡れてしまったら、張替え費用が発生します。
近年、台風や洪水などの自然災害の発生数は、温暖化の影響もあり増加傾向にあり、河川や海のそばや山・崖の近くの建物は、自然災害による損害のリスクも高くなるでしょう。また、安全に見える地域でも、ハザードマップを確認すると災害リスクが高い場合もあります。火災保険に加入する前にハザードマップを確認して、所有物件の災害リスクを理解し、必要な補償を決めましょう。

火災保険に加入する事はビジネスにおける様々なリスクから守るため、重要な手段です。
事業向けの火災保険は、建物や設備、商品などの財産損害をカバーするだけでなく、災害による休業損害も補償することができます。
事業内容やリスクに応じて、適切な補償内容を選択することが重要です。例えば、自然災害や盗難、水漏れなど、多岐にわたるリスクに対応する特約を組み合わせることで、災害におけるリスクを減らすことが可能です。
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事務所・店舗の原状回復について
原状回復の種類は大まかに「スケルトン」「事務所仕様」「残置」の3種類に分かれます。

スケルトン
スケルトンとは、テナント様が入居後に設置した設備・内装等すべてを撤去し、基本的には建物躯体と法定設備のみにすることを指します。
原状回復がスケルトン仕様の場合、造作物をすべて撤去しますので一見疑義も発生せずトラブルが起きにくそうですが、そうではありません。
例を挙げると
① 建物全体に係る設備を貸主・借主どちらの手配業者が施工するかの扱い
② 室内の火災報知器・消火器等の消防設備が貸主・借主どちらの区分か
③ 躯体の傷や穴などをどこまで直すか
この取り決めの打合せをしっかりと行う必要があります。
事務所仕様
事務所仕上げは、一般的には床・クロス・天井が造作されている仕様となります。入居後即開業できるような仕様なので、空調・照明器具・トイレが設置されていることが多いです。またミニキッチンや洗面台OAフロアなどがついている物件もございます。
原状回復が事務所仕様の場合のトラブルについては
① クリーニングやクロス等仕上げ材が粗悪なものであり原状回復とは言えない状態となる
② クロス等の仕上げ材を必ず張り替える取り決めが無い場合にテナントが張り替えてくれない、もしくは当初と同等のものが用意できない
といった事例があります。
これらは引渡し時の写真を撮影し、双方で共有する必要があります。
居抜き
居抜きとは、設備や什器備品、家具など前入居者の造作物や、物品の所有権を新借主が引き継ぎ賃貸借されることを指します。 主に飲食店などの店舗系物件に多く見受けられます。こちらは、契約時に原状回復について「スケルトン」なのか「引渡し時と同等」なのかなど契約時にしっかりと謳われていないと後々のトラブルになりかねません。
弊社では、解約業務の一環として原状回復のお立会いをさせて頂いておりますので、お気軽にご相談ください。
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建物断水について
断水することで住居では生活に、事業用では営業活動に多大な影響を及ぼします。
また、適切な点検等がなされておらず、断水によりテナントの営業活動に支障を与えた場合営業補償等を求められる等の所有者側のリスクもございます。
断水が発生した際には、その理由が想定できるかできないかで対応のスピードも大きく違ってきますのでご参考ください。
(1)各給水方式で断水が発生する理由
- 直圧直結方式
→水道本管から直接給水となる為、本管側の断水が発生しない限り水が止まることはありません。本管側の断水に関しては、行政による本管交換工事等が考えられます。 - 増圧直結方式
→増圧ポンプの動作不良により上層階で断水が発生します。水道本管の水にポンプで圧力を加えて給水されますが、ポンプが停止した場合も低層階へは水が供給されます。(直結直圧方式同様に水道本管の圧力で届く範囲)
直結直圧方式で届く階層としてはエリアの本管圧力により変動しますが、概ね4~5階程度の為、それ以上の階層では水圧不足や断水が発生する恐れがあります。
本方式での断水理由としてはポンプの異常や、ポンプを使用する為には電気を使う為電気設備の不具合が考えられます。 - 高架水槽方式
→屋上に設置されている高架水槽の水がなくなった場合断水が発生します。本方式では地下などに受水槽を設置し、そこから高架水槽へとポンプアップする方式が一般的となります。高架水槽の水位が低下すると自動で地下の受水槽から給水されますが、この時に
(1)高架水槽の水位低下を感知する設備(ボールタップ、電極棒等)の不具合により受水槽から高架水槽へ給水されない。
(2)水位低下を感知しているにも関わらず揚水ポンプの異常により受水槽から高架水槽へ給水されない。
(3)ポンプを動かすための電気設備の不具合、等が断水の理由として考えられます。 - ポンプ圧送方式
→本方式でもポンプ異常やポンプを動かす為の電気設備異常により断水が発生します。受水槽を使用していますが、本管より給水されていることから、常に貯留されている状態であることから、受水槽が空になるのは「1.」で記載をした、本管側の断水があった場合と考えられます。 - 全方式共通の断水理由:水道管の破損
→それぞれ方式によりポンプの使用等設備が異なりますが水は必ず水道管を経由して給水されます。この水道管が自然災害等により破損すると断水が発生します。
本管の破損であればその給水エリア一帯が、建物一棟だけであれば、その建物専有の給水管の破損が考えられます。
(2)断水発生時の対応
断水が起こった際にはまず各給水設備の蛇口等を閉めておくようにしましょう。蛇口を閉めておくことで給水管内への空気の流入を防ぐことができます。
また、給水復旧時に蛇口が開けっ放しだと水が放水された状態となってしまいます。
設備監視が導入されている場合断水発生時に制御盤で異常が起きている該当設備を確認することができます。その際には警報音が鳴動し、警備会社等が現地を確認に向かいます。設備監視が導入されていない場合には、断水発生時に建物の管理者へ連絡をする必要がありますので、建物管理会社があれば管理会社へ連絡をしていただく必要があります。


(3)断水復旧時のエア抜き
断水が発生した時点で給水管内は水で満たされていない状態となります。そのため断水が解消されても給水管内に空気が入っています。その際に気を付けなければいけないのがエア抜きをすることです。エア抜きをしないと給水管内にたまった空気が急激に器具へ供給され、その衝撃で器具の破損につながる場合があります。
エア抜きの方法としては蛇口から少しずつ水を出し、5分間程度は出しっぱなしの状態とします。水と一緒に空気が抜けていく音が発生しますので確認ができます。
(4)最後に
断水は異常が起きている設備の種類や状態によっては復旧まで時間がかかります。大事なことは設備の経年劣化を設備点検等で把握し、計画的な修繕を実施することとなります。
当社では給水設備の法定点検実施や設備改修のアドバイスも可能です。
お困りごとがございましたらお気軽にご連絡ください。
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不動産転貸借における権利関係について
不動産の転貸借(サブリース契約やマスターリース契約)における権利関係は登場人物が多いため複雑になるケースが多いです。
今回は、代表的なものと特徴をまとめましたのでご参考ください。

本記事では登場人物を下記の通り表記します。
- A 賃貸人(建物オーナーなど)
- B 転貸人(サブリース会社など、A賃貸人から建物を借り、誰かに貸している者。C転借人からみれば賃貸人。)
- C 転借人(B転貸人から建物を借りている者)

転貸借の定義
転貸借とは、賃借人(ここでいうB転貸人)がA賃貸人との賃貸借契約関係を維持した上で、賃借人の有する賃借権の範囲内でC転借人との間で更に賃貸借契約を締結することを指します。
一般的に建物一棟をすべて借り上げることをマスターリース、転貸借そのものをサブリースと呼びます。
すなわち、A賃貸人とB転貸人で交わされるのがマスターリース、B賃貸人とC転借人で交わされるのがサブリース契約です。
A賃貸人とB転貸人の関係
転貸借が成立した場合、その物件の賃貸借契約が2契約(もしくはそれ以上)存在することになります。(A賃貸人とB転貸人、B転貸人とC転借人の契約)
しかしそれぞれはあくまで個別であって、一般的には転貸借が成立したからといって元の賃貸借契約(A賃貸人とB転貸人の契約)内容に影響があるものではありません。
転貸借契約は、B転貸人とC転借人との間で締結される契約ですから、A賃貸人とC転借人との間には何の契約関係もありません。
しかし、民法等に定める法律上の責任(契約上の責任ではなく、法律が定める「法定責任」)は発生します。
転貸借において一番弱者となるのがC転借人です。
なぜなら、C転借人はA賃貸人との契約関係がないのですから、仮にB転貸人がこの契約スキームから外れることが起きれば借りる権利が危ぶまれるからです。B転貸人がいなくなる場合のC転借人の権利を見ていきましょう。

C転借人の造作買取請求権の有無
借地借家法33条1項は、「建物の賃貸人の同意を得て建物に付加した畳、建具その他の造作がある場合には、建物の賃借人は、建物の賃貸借が期間の満了又は解約の申入れによって終了するときに、建物の賃貸人に対し、その造作を時価で買い取るべきことを請求することができる。」と定めています。
一般の貸主、借主の関係と同じように、A賃貸人の同意を得て行った造作物に関しては、C転借人はA賃貸人に対して、同じく造作買取請求権を行使できます。
※あくまで一般的なケースであり、建物賃貸借内容により異なる場合もあります。
また、A賃貸人とB転貸人との間の契約が終了する場合に、A賃貸人はC転借人に対抗できるのか。一例をご紹介いたします。
債務不履行解除の場合(対抗できる)
原賃貸借契約が賃借人の債務不履行により解除された場合、A賃貸人はC転借人に原賃貸借契約の終了を対抗できます。この場合、C転借人は物件から退去するよう請求されることがあります。
期間満了または解約申入れの場合(自然には対抗できない)
原賃貸借契約(A賃貸人とB転貸人との契約)が期間満了または解約申入れにより終了する場合、A賃貸人はC転借人にその旨の通知をしなければ原賃貸借契約の終了をC転借人に対抗できません。
この通知をしたときから6カ月経過後、明渡しを請求できます。
これは自らの意思でできる申入のため、C転借人に時間的な余裕をもたせ保護できるようにするためにこのような規定となっています。
合意解除の場合(対抗できない)
原賃貸借契約がA賃貸人とB転貸人との間の合意により解除された場合、A賃貸人は原賃貸借契約の終了をC転借人に対抗できません。
なぜならこれを許してしまうと、C転借人からみれば合意解約の場合はケースにより時間的猶予も持たされず、また抵抗もできずに半ば強制的に終了させられ、見方を変えればC転借人に著しく不利益となることをA賃貸人とB転貸人の共謀により可能となってしまうため、対抗できないとなっております。
ただし、解除当時、C転借人の債務不履行による解除が可能であった場合は、C転借人に対抗することができます。
代表的なものを挙げましたが、当事者間の契約内容や事例により異なるケースもありますため、トラブルが発生した場合には専門家などにご相談されることをお勧めします。また、掲載当時の法令・情報に基づいているため、最新法令・情報のご確認をお願いいたします。
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