店舗の基本設備スペック

店舗物件の賃貸において、物件を借りるテナントが物件探しをする際に重要視するのは、立地や賃料、面積などかと思います。そんな中、店舗物件に慣れてない方などがここで見落としがちなものが設備スペック(容量)です。設備は目に見えないため、特に飲食店の場合などにせっかく厨房機器を全て揃えたのに容量不足により使用できないということが実際にあるようです。

このようなことは、テナント側の問題だけではなく店舗を貸すオーナー側も注意が必要となります。当然、テナントが自分のお店に必要な設備スペックを把握し、調査の上借りて頂ければようのですが、そうでなかった場合はトラブルに発展する可能性があります。簡単に設備容量を増やすことができる場合もありますが、そうでない場合に多大な費用と時間を要するケースもあります。その費用をオーナーが持つべきかテナントが持つべきか、またはその期間の賃料や開業できない期間の損失などの負担どうするのか等で揉めるケースもあります。揉めてしまっては、長い賃貸借契約におけるオーナーとテナントとの信頼関係がスタートから築けなくなってしまうこともありえます。

そのようにならない為に、オーナー側においても自身の物件の設備スペックの把握や増設の可否などを知っておく必要があるのではないかと思います。また、テナントがどれくらいの設備スペックを必要としているかも知識としてあった方がより自身の物件がどのようなテナントへ貸すことができるか想定ができると思います。

そこで、どんな設備スペックに気を付けるべきかを紹介していきたいと思います。

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  1. 電気
    店舗でも住宅でも事務所でも必要な設備です。電気を押し出す圧力(ボルト=V)と電気の流れる量(アンペア=A)で構成されております。一般家庭においては100Vで30~60A位が多いです。高性能なエアコンやIHヒーター等では100Vより強力な200Vを使用することもあります。
    また、電灯(単相三線)と動力(三相三線)があり、電灯は一般的な機器で使用をしますが、動力は業務用エアコンや業務用冷蔵庫など通常の電灯では作動しない機器に使用をします。それぞれのアンペア数で容量の判断をいたします。電力会社が設置しているメーターまでは電力会社の工事区分となりますが電気メーターより建物側が電力使用者(オーナーもしくはテナント)の負担工事となります。キュービクル設置の建物の場合は、キュービクル自体の増設や建物の幹線引き直し等になると多大なる費用が発生いたしますので注意が必要です。
  2. ガス
    火を使う業種では、必須といえる設備です。都市ガスとプロパンガスがあり、大きな違いは供給方法で道路下のガス管を通じて供給される都市ガスに対して、ガスが入ったボンベをガス会社が配送されるのがプロパンガスです。容量に関しては、ガスメーターの号数や配管の口径によって判断をします。物件敷地まではガス会社の工事負担となり敷地内は使用者負担となります。1Fの店舗等であれば、割と安価に対応ができることもありますが、上層階の場合はガス管の長さとともに費用がかさみます。道路から引き直しが必要となった場合には、道路の掘削などの申請に時間がかかることが多いため、増設までの期間を長めに見ておく必要があります。
  3. 給水・排水
    水の使用が多い業種においては気にすべき設備です。流れてくる水の量及び流す水の量に対して配管の口径がどの程度かで判断をいたします。ガス同様に物件敷地までは、水道業者、下水道業者の負担となります。上層階の場合には、建物全体の配管の入れ替えが必要となる場合があり、費用も高額となってきます。
  4. 排気、給気、換気
    空気の出入りの量を確保する為のスリーブ(穴)の口径で判断をいたします。木造や鉄骨造の場合は容易に開口できますが、RC造や地下の店舗の場合には注意が必要です。

 

 

 

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By | 2016年11月29日

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